立ち退き
2026/01/23
【事例で紹介】立ち退き料とは?賃貸での相場金額や計算方法の内訳は?

「長年住んでいる物件から急に立ち退きを求められた」「大家から提示された立ち退き料が妥当なのか、このまま立ち退きを承諾してよいのか分からない」など、オーナー都合による立ち退き要求はさまざまな不安を伴います。限られた時間で提示額の根拠も分からずにご自身で交渉を行うのは、容易ではありません。
本記事は、大家からの立ち退き要求に直面している方に向けて、立ち退き料の法的根拠やケース別の相場、具体的な計算方法を解説します。立ち退き料についての基本的な知識が身に付けば、大家の提示額を鵜呑みにせず、自身の状況に基づいた妥当な立ち退き料の交渉に役立つでしょう。
【この記事で分かること】
- 立ち退き料とは何か、なぜ借主は立ち退き料を受け取れるのかという法的根拠
- 賃貸・オフィス・店舗の具体的な立ち退き料の相場金額
- ケースごとの立ち退き料の内訳と具体的な計算シミュレーション
なぜ立ち退きが増えているのか?
近年、特に首都圏において大家(貸主)から立ち退きを求められるケースが増えています。その背景には、日本の建物の建て替え周期が関係しています。
現在、賃貸マンションやアパートで多い鉄筋コンクリート造(RC造)の税務の処理に用いる法定耐用年数は47年です。また国土交通省の資料によれば、鉄筋コンクリート造の住宅の平均寿命は約68年というデータもあります。つまり、戦後の高度経済成長期に建設された建物が築50〜60年を迎え、建て替えの周期に入っているのです。
築40年以上の分譲マンションが今後10年で倍増するという国土交通省の見込みも出ており、今後老朽化や建て替え、都市部の再開発の増加に伴い、立ち退き要求の数は今後さらに増えていくことが予想されます。
※参考:国税庁.「主な減価償却資産の耐用年数表」,(参照2025-11-05).
※参考:国土交通省.「期待耐用年数の導出及び内外装・設備の更新による価値向上について」 ,(参照2025-11-05).
※参考:国土交通省.「マンション長寿命化・再生円滑化について」,(参照2025-11-05).
立ち退き料とは?
立ち退き料とは、大家(貸主)の事情で賃借人(借主)に物件の退去を求める際、立ち退きに応じてもらったり法的に正当と認められたりするために、貸主から支払われる金銭です。
物件を普通借家契約で借りている場合、その権利(借家権)は借地借家法で強く守られています。借地借家法とは、土地や建物の賃貸借契約に関するルールを定めた法律です。大家と借主の力関係の不均衡を是正し、物件を利用し続ける権利を保護する目的があります。そのため大家の一方的な都合だけでは、契約更新のタイミングでも簡単には借主を退去させることはできません。
大家側の契約更新の拒絶や解約の申し入れなどが法的に認められるには、借地借家法第28条に定められた「正当の事由」が必要です。
(建物の賃貸借契約の更新拒絶等の要件)
“第二十八条 建物の賃貸人による第二十六条第一項の通知又は建物の賃貸借の解約の申入れは、建物の賃貸人及び賃借人(転借人を含む。以下この条において同じ。)が建物の使用を必要とする事情のほか、建物の賃貸借に関する従前の経過、建物の利用状況及び建物の現況並びに建物の賃貸人が建物の明渡しの条件として又は建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して、正当の事由があると認められる場合でなければ、することができない。”
※出典:e-Gov法令検索.「借地借家法」第二十八条,(参照2025-11-05).
条文にある通り、正当の事由は以下の5つの要素を総合的に考慮して判断されます。
- 貸主と借主が建物の使用を必要とする事情
- 建物の賃貸借に関する従前の経過
- 建物の利用状況
- 建物の現況
- 財産上の給付(例:立ち退き料)
重要なのは、貸主と借主の必要性の有無・程度を比較考量して、貸主側に相当程度の必要性が認められることです(従前の経過、建物利用状況、現況なども二次的に考慮)。その上で、立ち退き料については、明け渡しによる利害得失を調整するために支払われるものであり、正当の事由を補完する役割を持っています。
立ち退き料はどのように決まる?
立ち退き料に定価はありません。法律で金額が定められているわけではなく、あくまでも先述した正当の事由の強弱によって決まります。
言い換えれば、大家側の必要性が弱いほど立ち退き料は高額になる傾向にあり、交渉の余地が大きいです。逆に大家側の必要性が強い場合は、立ち退き料は低額または発生しない可能性もあります。
ここではどんな場合に立ち退き料が増減するのか、具体的な例を見ていきましょう。
立ち退き料が増額する可能性があるケース
大家側の正当の事由が弱く、立ち退き料が増額しやすいのは、主に以下の3つのケースです。
- 大家側の事情が自己都合の場合
「収益性の高い物件に建て替えたい」「高く売却したい」などは大家側の一方的な都合です。借主の生活基盤を奪う理由としては弱いため、高額な立ち退き料が認められやすくなります。
- 借主の引っ越し負担(不利益)が大きい場合
高齢者、病気療養中、生活保護受給中などの方は、新居の確保が困難なため立ち退き料が考慮される傾向にあります。
- 借主が物件に費用をかけている場合
大家の許可を得て、入居者負担で高額なリフォーム(例:バリアフリー化)を行った場合、その投資費用が立ち退き料に上乗せできる可能性があります。
立ち退き料が低額・発生しない可能性があるケース
逆に大家側の必要性が強いと判断され、立ち退き料が低額になるか、発生しない可能性が高いケースもあります。
【立ち退き料が低額になるケース】
- 建物が著しく老朽化し、倒壊の危険性が高い場合
耐震診断で倒壊の危険性が極めて高いと判断された場合、借主の安全確保の側面もあるため正当の事由が強く、立ち退き料は引っ越し実費程度になる可能性があります。
- 大家自身が居住する必要性が非常に高い場合
大家が失業して他に住む家がないなど、切迫した事情がある場合です。
【立ち退き料が発生しない(請求できない)ケース】
- 契約違反(債務不履行)による契約解除
家賃の長期滞納、無断でのペット飼育や又貸しなど、借主側の明らかな契約違反で貸主との信頼関係が破壊された場合です。
- 定期借家契約(借地借家法38条に基づく契約)の場合
契約期間の満了で更新なく終了する契約のためです。(※期間途中の大家都合の中途解約は除く)
立ち退き料の相場
立ち退き料の相場は、物件の種類や用途、正当の事由の強弱で大きく異なります。ここでは、賃貸物件(アパート・マンション)、オフィス、店舗の3つのケースに分け、ご自身で立ち退き料の交渉をした場合の一般的な相場の目安をご紹介します。
先述した通り、立ち退き料の最終的な金額はケースごとに異なるため、あくまでも目安として参考にしてください。なお、裁判所が立ち退き料を決める際、家賃だけを根拠に計算することはほぼありません。家賃の〇カ月分という計算方法は、あくまでも、簡易的な計算方法と考えてください。
賃貸物件の立ち退き料相場
賃貸物件(アパート・マンション)の立ち退き料相場は、借主自身が交渉を行った場合、基本的に現在の家賃の6〜20カ月分に相当する額といわれています。例えば、現在の家賃が10万円の場合、60〜200万円の立ち退き料が相場です。
この金額には、一般的に以下の費用が含まれます。
- 新居への引っ越し費用
- 新居の契約初期費用(礼金、仲介手数料など)
- 家賃差額(おおよそ2年分) など
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【賃貸物件の立ち退き料に関する判例(事例)】 過去の裁判例(東京地判 令2・2・18)では、築45年超の老朽アパート(家賃4.8万円)の立ち退きにおいて大家側の建て替えの必要性は高いものの、借主の事情も考慮され、立ち退き料100万円(家賃の20カ月分以上に相当)の提供が正当の事由の補完として妥当であると認められました。 |
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ただしこれはあくまで目安です。例えば大家側の正当の事由が非常に弱い場合や、借主が高齢で次の物件が借りにくい場合などは、相場を大きく上回る立ち退き料が認められるケースもあります。
※参考:一般財団法人不動産適正取引推進機構.「築後45年以上を経過したアパートの賃貸人からの解約申入れに、正当事由の補完として立ち退き料100万円をもって認容した事例」,(参照2025-11-05).
オフィス用物件の立ち退き料相場
オフィス(事務所)用物件の場合、借主自身が交渉を行った場合の基本的な立ち退き料相場は、現在の家賃の数年分に相当する額です。営業利用の賃貸物件は住居用と比べて、高額化する傾向にあります。
立ち退き料には以下の費用が含まれます。
- 移転先オフィスの内装工事費、原状回復費用
- 電話番号やインターネット回線の移設費用
- 取引先への移転通知
- 営業補償 など
事業規模や特殊な設備がある場合、移転にかかる損失は大きいです。実際、貸主が提示した立ち退き料よりも高額な判決が出るケースも見られます。
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【オフィス物件の立ち退き料に関する判例(事例)】 事例1:再開発が理由のケース(法律事務所)(東京地判平24・8・28) ビルの再開発計画を理由に、営業中の法律事務所が立ち退きを求められた事案。裁判所は借主の不利益を考慮し、貸主の申し出額800万円ではなく賃料の2年分に相当する1,400万円の立ち退き料で正当の事由を補完すると判断しました。 事例2:老朽化と敷地の一体活用が理由のケース(宅建業)(東京地判平19・8・9) 築45年の建物の老朽化と建て替えを目的とした事案。借主は43年間宅建業を営んでおり、営業上の利益(のれん代)が厚いと判断され、申し出額から約1,000万円増額した立ち退き料3,034万円で正当の事由が認められました。 |
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店舗用物件の立ち退き料相場
飲食店や小売店などの店舗用物件で基本的に借主自身が交渉を行った場合、立ち退き料相場は現在の家賃の2~4年分が目安です。店舗用物件も住居用物件に比べると高額化しやすく、オフィス以上になるケースもあります。
店舗の場合、立ち退き料に含まれる費用は以下の通りです。
- 移転先店舗の内装・外装工事費、設備移設・購入費
- 移転先の確保費用(敷金・礼金・保証金など)
- 営業補償(顧客喪失による損害など) など
特に飲食店などは、その場所で長年営業してきたこと自体に価値があります。移転によって常連客が離れるリスクを負うため、損失補填が立ち退き料の大部分を占めます。
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【店舗物件の立ち退き料に関する判例(事例)】 過去の裁判例(東京地判平24・4・17)では、建物の老朽化と再開発を理由とする立ち退きで約7年9カ月分の賃料に相当する、高額な立ち退き料が認められたケースがあります。 築50年超のビルで中華料理店を営む借主に、大家側が再開発を理由に解約を申し入れたものです。裁判所は、大家側の建て替え計画の合理性を認めつつも、借主側の顧客喪失などの経済的損失も大きいと判断。結論として立ち退き料は4,600万円が妥当との判決を下しました。 |
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このように、立ち退き料の相場は物件の種類や個別の事情により大きく変動します。特に正当の事由の強弱の判断や、店舗・オフィスの営業補償の算出は、法的な知識および不動産評価の専門知識がなければ困難です。
「大家側から提示された金額が妥当か知りたい」「立ち退き料交渉を有利に進めたいが何をしたらよいか分からない」とお困りの方は、立ち退き問題の解決実績が豊富な弁護士法人ライズ綜合法律事務所にぜひご相談ください。
【賃貸物件】立ち退き料の計算方法
ここからは、ご自身のケースでどのくらいの立ち退き料が適正なのかを算出する計算方法をご紹介します。
賃貸物件(アパート・マンション)では、立ち退き料は大きく分けて以下の2つの要素で構成されます。
- 移転にかかる実費の補償
- 立ち退きにより消滅する権利の補償(借家権)
ただし、これらの計算方法はあくまでの考え方の一つです。実際には、類似の裁判例でどのような計算方法を採用しているか、正当の事由を補完する立ち退き料はどのように算定すべきか(理論的及び実質的根拠)などを考慮して、訴訟になった際の立ち退き料額を推測する必要があります。大家側と交渉する際、感情論ではなく根拠に基づく法的な主張が不可欠です。その意味で、不動産鑑定士の鑑定評価は、訴訟の証拠として用いることもできますし、交渉に際しての有力な資料となります。
ご自身での計算や交渉に不安がある場合は、請求額の正確なシミュレーションを依頼できる専門家(弁護士)に相談することをおすすめします。
移転にかかる実費を足し上げる方法
最も基本的で分かりやすい計算方法が、立ち退きで実際にかかる費用(実費)を積み上げる方法です。最低限補償してもらうべき費用として、以下の項目を洗い出してみましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 引っ越し費用 | 引っ越し業者への支払い費用、梱包資材費など |
| 新居の契約初期費用 | 礼金、仲介手数料など |
| 借家権 | 物件を借り続ける権利に価格を付ける(詳しくは後述) |
| その他(移転雑費) | 住民登録上の届出費用、移転旅費、移転に伴い転校を余儀なくされる場合の教材費など |
これらの実費は、必ず複数の業者に査定を依頼して、客観的な証拠(見積書)として大家側に提示できるように準備しておくことが重要です。
差額賃料方式
ここからは、専門的な借家権の価値を算出する方法を4つご紹介します。まずは不動産鑑定評価基準で立ち退き時の借家権価格を求める手法の一つとして挙げられている「差額賃料方式」です。
差額賃料方式はその名の通り、移転によって生じる家賃の差額に注目して計算します。
- 借家権 = (移転先の実際支払い賃料 – 現在の実際支払い賃料) × 一定期間
一定期間には明確な決まりはありませんが、公共用地の収用に伴う補償についてまとめた「公共用地の取得に伴う損失補償基準」によると、家賃の差が2倍以下の場合は補償年数が2年、2~3倍以下の場合は3年、3倍以上の場合は4年と定められています。しかし家賃の差がそこまで大きくなることは少なく、おおよそ2年が適用されるケースが多いです。
割合方式
割合方式は、物件の土地の価格を基準に、借家権の価値を算出する方法です。
- 借家権 = (土地価格 × 借地権割合 × 借家権割合) + (建物価格 × 借家権割合)
借地権割合や借家権割合は国税庁が公表している路線価図・評価倍率表に記載されている割合が用いられることが多いです。
収益価格控除方式
収益価格控除方式は、大家側の視点で物件の制約による価値減少分を借家権の価値と見なす計算方法です。
- 借家権 = 自用としての土地建物価格 – 借家としての土地建物価格
比準方式
比準方式は、近隣の類似取引事例と比較して算出する方法です。
- 借家権 = 借家権の事例価格 × 事例と比較した各要因比較
しかし、実際は借家権そのものが市場で取引されることは稀であり、実務上の利用は限定的です。
立ち退き料の試算シミュレーション
では、具体的な条件で試算してみましょう。
【シミュレーション条件】
- 現在の住居:家賃 10万円(2LDK)
- 新居(想定):家賃 12万円(同等条件の2LDK)
- 家族構成:3人家族(夫婦+子1人)
- 大家側の正当の事由:老朽化は進んでいるが、倒壊の危険性まではない
【実費試算の内訳】
| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 1. 引っ越し費用 | 150,000円 | 3人家族の通常期、見積もり取得 |
| 2. 新居の契約初期費用 | 新居の家賃12万円で計算 | |
| 礼金(1カ月分) | 120,000円 | |
| 仲介手数料(1カ月分+税) | 132,000円 | |
| 保証会社利用料(0.5カ月分) | 60,000円 | |
| 火災保険料(2年分) | 20,000円 | |
| 鍵交換費用 | 25,000円 | |
| 3. 借家権(収益還元方式) | 480,000円 | 差額2万円×24カ月分 |
| 4. その他 | 50,000円 | カーテン新調、インターネット設置費など |
| 合計 | 1,037,000円 |
このケースでは、実費及び借家権価格等として約103万円が必要といえます。もし大家側の提示額が50万円だった場合は、借主側の必要性と比較して大家側の建物使用の必要性の乏しそうなことも考慮すると、立ち退き料が66万円も不足していると主張して、交渉が必要といえます。
妥当な立ち退き料を請求するには、ご自身の状況や物件の価値(借家権)に基づいた正確な試算を行うことが必要です。
ご自身のケースで実体に近い試算をしたいとお考えの方は、弁護士法人ライズ綜合法律事務所へご相談ください。弊所は、立ち退き問題に精通した弁護士が不動産鑑定士と連携し、高精度なシミュレーションを行っています。相談は何度でも無料なので、まずはお気軽にご相談ください。
【オフィス・店舗物件】立ち退き料の計算方法
オフィスや店舗物件の場合、立ち退き料は事業の損失を補填するという側面が加わるので、賃貸物件よりも複雑な計算が求められます。
オフィス・店舗物件の立ち退き料は、主に以下の3つの要素で構成されます。
- 移転費用
- 借家権価格
- 営業補償
それぞれの項目について、どのような内訳になるのか解説します。
借主が負担する移転費用
オフィス・店舗の移転費用の内訳は、以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 引っ越し費用 | オフィス機器、什器、在庫商品等の運送費 重量物(業務用冷蔵庫など)や特殊物(美術品など)の移設費 |
| 移転先確保の費用 | 不動産仲介手数料、礼金、保証金 移転先の内装、外装工事費、看板設置費 インフラ工事費 |
| 現物件の原状回復費 | 契約内容によって立ち退き時の原状回復義務は異なります |
| その他(移転雑費) | 新店舗の登記変更費用 など |
特に店舗の場合は、移転先がスケルトン(内装が何もない状態)であれば、ゼロから内装工事を行う必要があり、数百〜数千万円の費用がかかることも珍しくありません。
借家権価格
オフィス・店舗物件にも、当然その場所で事業を続ける権利(借家権)があります。
この価値の計算方法は、基本的に先述の収益還元方式や割合方式などが用いられます。賃料が高額な分、借家権の価値も高めに算定されやすいです。
営業補償
オフィス・店舗の立ち退き料において、重要な要素の一つが営業補償です。
これは、立ち退きがなければ得られたはずの利益や、失われる顧客(のれん代)に対する補償です。営業補償は、主に以下の2つの要素で計算されます。
1. 休業補償(営業を停止する期間の利益補填)
移転準備から新店舗での営業再開まで一時的に休業せざるを得ない期間の粗利益(売上 – 変動費)または営業利益 + 固定費を補償します。
- 計算式:収益(収入 – 支出) + 固定費 × 休業補償期間(数カ月分)
2. 顧客喪失の補償(営業権・のれん代)
店舗を移転することで、これまで獲得してきた常連客や取引先を失う損失の補填です。
- 計算式:売上高 × 売上減少率 × 限界利益率
上記の他、移転に伴い発生する以下の雑費も営業補償に含まれる場合があります。
- 休業中の固定経費(人件費、社会保険料、リース料など)
- 広告宣伝費用(名刺、チラシ、Web改修費など)
- 移転通知費用
このように、事業用の立ち退き料の計算は専門性が高く、交渉には会計や不動産の知識も必要です。
まとめ
立ち退き料の計算は複雑で専門的な知識も求められます。本記事でご紹介したように立ち退き料の内訳ごとに費用を算出し、ご自身のケースで必要な立ち退き料を算出することはできても、貸主と交渉をしてその費用を得るには交渉力が不可欠です。明け渡しの期限が迫る中、生活の再建準備をしたりご自身だけで大家側と交渉を進めたりするのは、肉体的にも精神的にも負担が大きいでしょう。
立ち退き料の算出や交渉に少しでも不安のある方は、立ち退き交渉のプロである弁護士法人ライズ綜合法律事務所へご相談ください。当事務所は立ち退き交渉に特化し、相談実績16,000件以上および解決実績3,000件以上の実績があります。交渉で重要な請求額の根拠も、不動産鑑定士と連携しながら厳密に試算(シミュレーション)するため、裁判基準の客観的な根拠で、妥当性の高い金額を算出します。
ライズ綜合法律事務所なら相談無料かつ、土日・祝日も受け付け可能なフリーダイヤルからお電話いただけます。立ち退き問題は緊急性が高いため、1人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。
このページの監修弁護士

弁護士
久松亮一(弁護士法人ライズ綜合法律事務所)
東京大学法学部、及び法政大学法科大学院卒。
2012年弁護士登録。
弁護士歴10年以上の知見を活かし、法律の専門家として、債務整理・慰謝料請求・立ち退き問題など、同事務所が取り扱う幅広い法律問題に従事している。