債務整理

2026/04/08

自己破産の費用相場は?弁護士に相談する場合の金額や手続きの流れを解説

自己破産の費用相場は?弁護士に相談する場合の金額や手続きの流れを解説

「毎月の返済で元金が減らない」「自己破産後の生活が不安だ」と一人で悩みを抱える方も少なくありません。借金問題を放置した場合は、利息で状況が悪化しますが、解決が可能なケースがあります。自己破産は法に基づく手続きで、生活再建のための選択肢であり、新たなスタートを切る正当な手段です。

この記事では、自己破産にかかる費用の相場および内訳、手元にお金がない場合の具体的な対処法を解説します。併せて、弁護士に依頼するメリットや手続きの流れも紹介します。

【この記事で分かること】

  • 自己破産の費用相場と内訳
  • 手元にお金がない場合の具体的な対処法
  • 弁護士に依頼するメリットと手続きの流れ

自己破産にかかる費用の内訳とそれぞれの目安

自己破産には、手続きの実費として裁判所に支払う費用と、手続きを代理してもらうために弁護士に支払う費用の2種類が必要です。

一般的に、自己破産の費用総額は30万~160万円程度とされていますが、個々の状況および依頼する法律事務所によって金額は変動します。ここでは、それぞれの費用の内訳を詳しく解説します。

※参考費用は2025年12月3日時点の情報です。

弁護士に支払う費用

弁護士に支払う費用は、相談料・着手金・報酬金などに分類されます。かつては弁護士会の報酬規定がありましたが、現在は自由化されており事務所ごとに料金体系が異なります。

費目

費用の目安

(税込)

内容

相談料

30分5,000円~

初回の相談にかかる費用。近年は無料とする事務所も増えています。

着手金

20万~60万円

依頼時に支払う費用。結果に関わらず発生します。

過払い金返還報酬

回収額の20~30%程度

過払い金(払い過ぎた利息)を取り戻せた場合に発生します。

実費・手数料

1万~3万円

事務手数料や通信費、交通費などの実費です。

※各参考金額は2025年12月3日時点の情報です。

一例として、ライズ綜合法律事務所では、着手金は41万8,000円~、過払い金返還報酬は返還額の22%としています。

なお、ライズ綜合法律事務所では、債務整理に関する電話相談を何度でも無料で承っております。費用の詳細についても、事前のシミュレーションで明確にご提示いたしますので、安心してお問い合わせください。

お問い合わせ | ライズ綜合法律事務所

 

裁判所に支払う費用

自己破産の申し立てを行う場合は、弁護士費用とは別に、裁判所へ納める費用が必要です。金額は管轄の裁判所や負債総額によって異なりますが、ここでは東京地方裁判所において、負債総額1億円未満の個人が申し立てるケースを例に解説します。

主な費用の内訳は以下の通りです。

項目

金額の目安
(東京地裁)

備考

申し立て手数料

1,500円

収入印紙代として支払います。

予納郵券

4,400円

債権者への通知用切手代。債権者数が多い場合は追加が必要です。

予納金

(同時廃止)

11,859円

官報公告費などの実費。

予納金

(管財事件)

20万円以上

管財人の報酬などを含みます。

※各金額は2025年12月3日時点の情報です。

例えば、めぼしい財産がなく同時廃止の手続きになれば、裁判所費用の総額は約2万円弱で済みます。一方、一定の財産があり管財事件となると、破産管財人の報酬などが加算されるため、少なくとも20万円以上のまとまった資金を用意しなければなりません。

※参考:裁判所 – Courts in Japan.「破産事件の手続費用一覧」.

https://www.courts.go.jp/tokyo/vc-files/tokyo/2023/min20/remeral/03hasann_mousitatehiyou_R5.4.1.pdf ,(参照2025-12-03).

自己破産の費用相場は?

自己破産の手続きは、所有している財産や借金の経緯によって「同時廃止事件」「少額管財事件」「通常管財事件」の3つに分類されます。どの手続きになるかによってかかる費用が大きく変わります。

ここでは、それぞれの費用相場(弁護士費用 + 裁判所費用)を見ていきましょう。

※なお、解説している費用相場は2025年12月3日時点の情報です。

同時廃止事件の場合

同時廃止事件とは、破産手続きの中で費用負担が比較的少ない手続きです。費用の相場は総額で30万~60万円程度とされ、内訳は弁護士費用が30万~60万円、裁判所費用が1万~2万円程度です。

この手続きは破産者に処分すべき財産(不動産や高価な車など)がほとんどなく、かつギャンブルや極度な浪費といった免責不許可事由に該当しない場合に適用されます。破産管財人と呼ばれる調査員を選任する必要がなく、手続き開始と同時に終了となり、管財人への報酬が発生しません。その分、裁判所に納める予納金が安く済むため、短期で終結することが多いのが特徴です。

借金の主な原因は生活費の補填であり、高価な車や持ち家などの資産は一切持っていない、収入や資産が少ない個人の方などの場合、この同時廃止事件として扱われる可能性が高いでしょう。

少額管財事件の場合

少額管財事件とは、本来高額な予納金が必要な管財事件を弁護士が代理人となることにより簡略化し、費用負担を軽減する運用です。費用の相場は総額で50万~90万円程度。内訳は、弁護士費用が30万~60万円、裁判所費用が20万~30万円(引継予納金20万円含む)です。

一定の財産がある場合や、借金の原因がギャンブルなどの免責不許可事由に該当する可能性がある場合など、調査が必要なケースで適用されます。少額管財事件の手続きを進めるための必須条件は、弁護士に依頼していることです。ご自身で申し立てる場合には適用されず、高額な通常管財事件となるため注意が必要です。

解約返戻金が20万円以上ある保険に加入していたり、過去にパチンコなどの浪費で借金が増えた経緯があったりする場合には、管財人による調査が必要となるため、この少額管財事件が適用されるケースが多く見られます。

通常管財事件の場合

通常管財事件とは、財産規模が大きい、あるいは事案が複雑なケースなどに適用される原則的な破産手続きです。費用の相場は総額で約80万~160万円とされ、内訳は弁護士費用が30万~80万円、裁判所への予納金が最低でも50万円以上かかります。

裁判所が選任した破産管財人が、時間をかけて財産の詳細な調査や管理、換価処分(現金化して債権者に配当すること)を行います。そのため費用が高額になり、手続きにかかる期間も半年~1年以上と長期化するケースも少なくありません。

会社を経営しており、法人破産と共に代表者個人も破産する(連帯保証人になっている)場合や、複数の不動産を所有しており権利関係が複雑な場合は、厳格な調査が求められるため通常管財事件として扱われます。

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自己破産の費用が払えない場合の対処法

「数十万円もの費用なんて、今の生活では絶対に用意できない……」と諦めるのは早計です。自己破産を検討される方の多くは手元にお金がない状態から手続きをスタートしています。

ここでは、費用が払えない場合に利用できる具体的な対処法を3つ紹介します。

家族や友人を頼る

自己破産の費用が手元にない場合、親族や信頼できる友人に事情を話し、一時的に立て替えてもらうのも一つの手段です。親に正直に借金の実情を打ち明け、再起のための弁護士費用だけ援助してもらうというケースは少なくありません。親身になってくれる家族の存在は大きな支えになります。

ただし、親しい間柄であってもお金の貸し借りはトラブルの元です。必ず借用書を作成し、生活再建後にどう返済するか約束するなど、誠実な対応を心掛けましょう。

分割払いを利用する

一般的な法律事務所では、依頼者の経済状況を考慮し、費用の分割払いに対応しています。弁護士に依頼して受任通知が発送された場合、債権者からの督促や返済が一時的にストップします。この返済が止まっている期間を利用して、家計から無理のない範囲で弁護士費用を積み立てていく仕組みです。

これまで毎月5万円の返済に追われていたものの、それが止まったため、代わりに毎月3万円ずつを弁護士費用の積立に回すといった流れです。これであれば、新たな資金を工面せずに、現在の家計の中で無理なく費用を捻出できるでしょう。

法テラスを利用する

法テラス(日本司法支援センター)の民事法律扶助制度を利用する方法です。収入や資産が一定の基準以下であるなど条件を満たせば、法テラスが弁護士費用を立て替えてくれます。利用者は、法テラスに対して立て替えられた費用を毎月5,000~1万円ずつの分割で返済していきます。

失業中で収入がなく、生活保護受給の一歩手前といった経済的に苦しい状況でも、この制度を使えば費用の心配をせずに手続きを進められるでしょう。

なお、生活保護受給中の場合は、立て替え費用の返済自体が免除される制度もあります。詳しくは法テラスや弁護士にご確認ください。

※参考:法テラス.「無料法律相談・弁護士等費用の立替」.

https://www.houterasu.or.jp/site/soudan-tatekae/ ,(参照2025-12-03).

費用の負担が大きくても自己破産するべき?

自己破産をするために費用がかかるのなら、今のまま頑張って返済した方が良いと考える方もいるでしょう。しかし、状況によっては早期に自己破産を決断した方が、結果的に傷を浅くできる場合があります。

ここでは、自己破産をした方が良いケースとしない方が良いケースを比較します。

自己破産をした方が良いケース

以下のような状況にある方はすでに自力での返済が困難な可能性が高いため、無理に返済を続けようとせず、自己破産による生活再建を最優先に考えるべきでしょう。

(1)長期間の滞納で裁判所から通知が届いている

これを放置した場合は、給与や預金口座の差し押さえ(民事執行手続)を受けるリスクが迫っています。

(2)失業や病気で収入が途絶えた

再就職のめどが立たず、返済原資が確保できない場合は直ちに手続きが必要です。

また毎月の返済額が手取り給与の半分以上を占めており、家賃や光熱費を滞納し始めているという状態だと、これ以上頑張っても状況は悪化する一方です。生活の基盤が崩壊する前に早期に専門家へ相談し、生活を守るための手続きをとるべきです。

自己破産をしない方が良いケース

借金の解決方法は、自己破産だけではありません。以下のようなケースでは、デメリットの少ない他の債務整理(任意整理や個人再生)を検討した方が良い可能性があります。

(1)3~5年で完済できる見込みがある

利息さえカットできれば払えるのであれば任意整理が有効です。裁判所を通さず、官報にも載らないため、家族に知られにくい方法です。

(2)持ち家や車などの資産を残したい

自己破産では資産が処分されますが、個人再生なら住宅ローン特則を利用して家を守れる可能性があります。

(3)職業制限にかかる仕事をしている

警備員や保険外交員など、手続き中に資格制限がかかる職業の方は注意が必要です。

住宅ローンを払っている自宅だけは守りたいという場合、自己破産をすると自宅は競売にかけられてしまいます。このケースでは、家を残しつつ借金を減額できる個人再生が適しています。どの手続きが適しているかは、弁護士によるシミュレーションが必要です。

任意整理の費用相場は?弁護士へ依頼する際の料金は分割払いできる?

弁護士に自己破産の相談・依頼をするメリット

自己破産は自分で行うことも可能ですが、書類作成や手続きが非常に複雑なため、実際にはほとんどの方が弁護士に依頼します。弁護士に依頼する主なメリットは以下の3点です。

督促や取り立てが即座に止まる

弁護士から受任通知が送られると、貸金業法第21条により債権者からの直接の取り立てが禁止されます。毎日の督促電話に怯えて仕事も手につかなかった方も、通常は依頼したその日から連絡が止まり、精神的な平穏を取り戻せます。

複雑な書類作成を任せられる

申し立てには、過去の通帳履歴の精査や陳述書の作成など、専門知識を要する膨大な作業が必要です。弁護士はこれらを代行し、書類不備による棄却リスクを防ぎます。

免責不許可のリスクを軽減できる

最大の目的である免責を得るためには適切な主張が必要です。弁護士がついていることで、説明不足により免責不許可になるリスクを軽減できます。また本来なら不要な高額な管財事件へ移行する可能性も低く抑えられます。

※参考:e-Gov 法令検索.「貸金業法」第二十一条.

https://laws.e-gov.go.jp/law/358AC1000000032#Mp-Ch_2-Se_2-At_21 ,(参照2025-12-03).

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自己破産の手続きの流れ

ここでは、弁護士に依頼して自己破産を行う場合における一般的な流れを解説します。期間は同時廃止事件であれば相談から3~6カ月程度、管財事件であれば6カ月~1年程度が目安です。

※参考:裁判所 – Courts in Japan.「破産(自己破産)の手続きについて」.

https://www.courts.go.jp/morioka/vc-files/morioka/file/20303001.pdf ,(参照2025-12-03).

1. 弁護士へ相談・依頼する

まずは法律事務所の無料相談を利用し、借金総額や資産状況を伝えます。方針や費用に納得できれば委任契約を締結します。弁護士から債権者へ受任通知が発送されると、その時点で業者からの督促や返済がストップ。精神的な落ち着きを取り戻してから、手続きの準備に入ります。

相談時に、債権者一覧表や直近の給与明細などを用意しておくと、より具体的で的確なアドバイスが受けられるでしょう。

2. 必要書類を集める

申し立てに必要な書類を収集します。主な書類は、住民票、通帳のコピー(過去1~2年分)、源泉徴収票、給与明細、保険証券などです。また家計の収支状況を示す家計簿も弁護士の指示に従い1~2カ月分作成します。

これらの資料を基に、弁護士が裁判所に提出する申立書や、借金に至った経緯を記した陳述書を作成します。

3. 裁判所への申し立て・審査

書類が整い次第、弁護士が管轄の裁判所へ申し立てを行います。東京地裁などでは、即日面接という運用があり、裁判官および弁護士が面談を行います。内容に問題がなければ、その場で破産手続き開始が決定。

この段階で、資産状況や免責不許可事由の有無に応じて、簡易的な同時廃止か管財人がつく管財事件かの振り分けが行われます。

4. 破産手続きが開始される

裁判所が支払い不能と認めると、破産手続き開始決定が出されます。同時廃止の場合は、破産手続き自体はここで終了し、免責の審査へ移ります。

管財事件の場合は、裁判所が選任した破産管財人による財産調査や、換価処分(財産を現金化して債権者に配当すること)の手続きがスタート。郵便物の転送などもこの期間に行われます。

5. 債権者集会・免責審尋

指定された期日に裁判所へ出頭。管財事件では債権者集会が開かれ、財産状況の報告が行われます。また裁判官と面接する免責審尋が行われ、免責を認めて良いか最終確認がなされます。

裁判所と聞くと緊張するかもしれませんが、弁護士が同席し、事前に想定問答の対策を行うため過度な心配は不要です。実際、数分程度であっさりと終わることも少なくありません。

6. 免責の許可/不許可が言い渡される

審尋から数日~数週間後、裁判所から免責許可決定が出されます。約1カ月後にこの決定が確定すると、税金や健康保険料、養育費などの非免責債権を除く全ての借金の支払い義務が法的に免除されます。

これで晴れて借金はゼロとなり、手続きは全て完了。新たな人生のスタートとなります。

自己破産に関する相談・解決事例

自己破産によって生活再建を果たした2つの事例を紹介します。

計7社からの借入をゼロにできた事例

【相談者の状況】

  • 40代女性(会社員)
  • 借入総額:529万円(7社)

【経緯】

ご自身の収入だけでは毎月の返済が追いつかず、生活費を補うために借入を繰り返すうちに総額が500万円を超えてしまったケース。利息の支払いに追われて、元金が減らない状況に限界を感じ「このままでは破綻する」と法律事務所へ相談することを決めました。

【解決内容】

ご依頼後、速やかに受任通知を送付し督促を停止。資産や家計の状況を調査し、裁判所へ自己破産の申し立てを行いました。手続きはスムーズに進み、無事に免責が許可されました。7社に対し529万円あった借金は全てゼロになり、支払いの重圧から解放され、平穏な生活を取り戻されました。

計8社からの借入をゼロにできた事例

【相談者の状況】

  • 年代:50代男性(Aさん)
  • 借入総額:580万円(8社)
  • 月々の返済額:16万円

【経緯】

長年勤めていた会社が倒産し、転職を余儀なくされました。しかし、転職先では思うような収入が得られず、それまでの生活費や借入の返済が困難に。毎月16万円もの返済が重くのしかかり「このままでは生活自体ができなくなる」と限界を感じ、思い切って法律事務所へ相談することに決めました。

【解決内容】

ご依頼を受け、弁護士が資産状況を確認したところ、不動産や車といった処分の対象となる大きな財産は持っていなかったので速やかに手続きが進み、無事に免責許可が下りました。結果、8社からあった580万円の借金は全て清算され、月々の返済負担もなくなり新たな人生のスタートを切ることができました。

まとめ

自己破産の費用は30万~160万円が目安ですが、手元に資金がなくても分割払いや法テラスを活用して手続きを進められます。弁護士に依頼した場合、つらい督促もすぐに止まり、生活再建への見通しを建てられます。

借金問題は時間との勝負です。利息で状況が悪化する前に、ライズ綜合法律事務所へご相談ください。私たちは年間5万件の圧倒的な相談実績と、緻密なシミュレーションに基づき、適切な解決策を提示します。相談は何度でも無料、費用の分割払いも柔軟に対応可能です。

生活再建を私たちが全力でサポートします。まずはお気軽にお問い合わせください。

【ご相談専用フリーダイヤル】

0120-657-001(受付時間9:00~21:00/土日祝も受付中)

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このページの監修弁護士

弁護士

三上 陽平(弁護士法人ライズ綜合法律事務所)

中央大学法学部、及び東京大学法科大学院卒。
2014年弁護士登録。

都内の法律事務所を経て、2015年にライズ綜合法律事務所へ入所。
多くの民事事件解決実績を持つ。第一東京弁護士会所属。