メニュー

立ち退き

2026/08/11

立ち退き料はいつもらえる?支払いの時期と受け取りの流れを解説

立ち退き料はいつもらえる?支払いの時期と受け取りの流れを解説

「突然、建て替えを理由に退去を求められた」「立ち退き料はいつ受け取れるのだろう」と不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。長年暮らしてきた住まいや営業を続けてきた店舗を離れることは、精神的にも経済的にも大きな負担になりがちです。

ただし、立ち退きでは借主の権利も法律によって保護されており、適切な手順を踏めば補償を受けながら退去を進められます。支払い時期や受け取り方法には一定の考え方があり、交渉次第で条件が変わるケースもあります。

ここでは、立ち退き料が支払われるタイミングや退去までの流れ、増額交渉のポイントについて整理して解説します。事前に知識を身に付けておくことで、納得感のある形で話し合いを進めやすくなるはずです。

【この記事で分かること】

  • 立ち退き料を受け取る一般的なタイミングと前払いが認められるケース
  • 通知から退去、入金までの流れと確認しておきたいポイント
  • 立ち退き料の内訳や増額交渉を進める際の注意点

立ち退き料はいつもらえる?

立ち退き料を受け取る時期は、原則として建物の明け渡し日当日です。これは、立ち退き料の支払いと建物の明け渡しが同時履行の関係にあるためで、同じタイミングで行われるケースが一般的とされています。

例えば、令和8年4月30日を明け渡し期限とした場合、貸主が室内に荷物が残っていないことを確認し、借主が鍵を返却した上で、その場で現金を受け取ったり、振込を確認したりする流れが通常です。このように同時に履行することで、貸主・借主の双方が「支払われない」「退去してもらえない」といったリスクを避けやすくなります。

裁判になった場合も「建物の明け渡しと引き換えに立ち退き料を支払う」という内容の判決になるのが一般的です。もし借主が立ち退き料を受け取る前に退去してしまうと、交渉の機会を失う可能性があります。退去後に貸主から支払いを先延ばしにされても、すでに物件を明け渡しているため、交渉が難航する恐れもあるでしょう。

一方で、貸主側も先に立ち退き料を支払ったあと、借主が退去しない事態は避けたいと考えます。そのため、双方のリスクを抑える方法として、明け渡しと支払いを同時に行う形が広く採用されています。原則として、退去を完了してから立ち退き料を受け取る流れになると理解しておきましょう。

退去日前に立ち退き料を受け取れる場合もある

話し合いによる立ち退きの場合は、立ち退き料の支払い方法や時期を当事者同士で柔軟に決めることが可能です。そのため、状況によっては、退去日前に立ち退き料の一部を受け取れるケースもあります。

例えば、新居の契約時に必要な敷金・礼金や、引っ越し業者への手付金を準備できない場合です。このようなケースでは「立ち退き料の一部を前払いしてほしい」と貸主へ相談し、合意内容を書面に残すことで、引っ越し準備を進めやすくなります。

実際には「総額の3割を契約時に支払う」「残額は退去当日に支払う」といった形で合意することも少なくありません。前払いを受ける際は、金額や支払日、残額の支払い条件などを合意書へ明記しておくことが重要です。

立ち退き料をもらうまでの流れ

貸主から立ち退きを求められても、すぐに立ち退き料が支払われるわけではありません。通常は、通知の受領から条件交渉、合意書の締結、退去・入金確認という流れで手続きが進みます。ここでは、立ち退き料を受け取るまでの一般的な流れを整理して解説します。

貸主から更新拒絶の通知が届く

貸主が契約終了を希望する場合、原則として契約期間満了の1年前から6カ月前までの間に、更新拒絶の通知を行う必要があります。これは、借地借家法第26条によって、適切な時期に通知がされなければ法定更新となり、契約が継続する仕組みになっているためです。

※参考:e-Gov法令検索.「借地借家法」第26条.

https://laws.e-gov.go.jp/law/403AC0000000090 ,(参照2026-08-15).

例えば、契約満了日が12月末の場合、少なくとも6月末までに通知が届かなければ、従前と同じ条件で契約が更新される可能性があります。通知書には、建物の老朽化や建て替え計画などの「正当の事由」に加え、希望する退去時期や立ち退き料の提示額が記載されているケースが一般的です。

通知が届いた際は、内容をそのまま受け入れるのではなく、退去期限や金額、理由の妥当性を確認することが重要になります。

立ち退き交渉をする

通知内容を確認した後は、貸主と立ち退き条件について話し合いを進めます。退去に応じるかどうかだけでなく、立ち退き料の金額や退去時期、原状回復費用の負担なども重要な交渉ポイントです。

例えば、提示された金額が引っ越し代程度にとどまり、新居の初期費用や家賃差額が考慮されていない場合には、見積書などを示しながら増額を求めることがあります。店舗の場合は、営業補償や移転費用が争点になるケースも少なくありません。

貸主と直接やり取りすることも可能ですが、交渉に不安がある場合や条件面で折り合いがつかない場合は、弁護士へ相談する方法もあります。専門家が間に入ることで、感情的な対立を避けながら話し合いを進めやすくなるでしょう。

合意契約書を締結する

退去条件について双方が合意したら、内容を書面化し、合意契約書(合意書)を締結します。口頭だけの約束では、後から「言った・言わない」のトラブルにつながる恐れがあるため注意が必要です。

合意書には、契約を終了する旨や退去期限、立ち退き料の金額、支払日などを明確に記載します。加えて、鍵の返却方法や荷物の搬出期限、原状回復義務の有無、敷金返還の扱いなども確認しておきたいポイントです。

例えば「原状回復費用は請求しない」と口頭で説明されていても、書面にその内容が記載されていなければ、後から修繕費を請求される可能性があります。特に金銭条件や退去条件は、細部まで確認しておくことが大切です。

また立ち退き料の支払方法について「退去当日に現金払い」「事前に一部前払い」「鍵返却後に振込」など具体的に定めておくと、後々のトラブル防止につながります。不安がある場合は、署名前に弁護士へ確認を依頼するのも有効です。

期日までに退去し、立ち退き料を受け取る

合意書で定めた期限までに引っ越しを完了し、室内の荷物を全て搬出します。その後、貸主立ち会いのもとで室内確認を行い、鍵を返却する流れが一般的です。

立ち退き料は、原則として建物の明け渡しと引き換えに支払われます。そのため、鍵の返却と同時に現金を受け取ったり、振込の着金を確認したりして、手続きを完了させるケースが多く見られます。

振込で支払われる場合は、その場で口座への入金を確認してから鍵を渡すと安心です。明け渡し後に「まだ支払われていない」というトラブルを避けるためにも、最後まで慎重に確認しながら進めましょう。

突然の立ち退き通知で驚いた方へ

いまは「何をすればいいか分からない」
状態でも大丈夫です。
返答・署名の前に、状況整理と方針確認を
無料でサポートします。

  • 相談・着手金 0円
  • 全国対応・オンライン可
  • 相談件数 1.6万件/解決実績 3,000件

立ち退き料の相場

立ち退き料には法律で定められた一律の基準がなく、物件の種類や立ち退き理由、借主・貸主それぞれの事情によって金額が大きく変わります。特に、建物の老朽化の程度や、貸主・借主のどちらに建物を必要とする事情が強く認められるかが重要な判断材料です。

ただし、実務上は一定の目安が存在します。借主自身が交渉した場合のおおよその相場は、以下のとおりです。

物件の種類

一般的な目安

居住用物件

家賃の6~20カ月分

一軒家

1,000万円~1億円程度

店舗用物件

家賃の2~4年分程度

例えば、一軒家の立ち退きでは、再開発や道路拡張工事などの公共事業によって移転を求められるケースがあります。この場合は、土地や建物に対する補償が発生するため、補償額が高額になる傾向があります。

立ち退きの拒否は一軒家でもできる?料金やトラブルを防ぐ方法は?

ここでは、立ち退き料がどのような考え方で決まるのか、判断基準となる「正当の事由」や算定方法について整理して解説します。

立ち退き料の根拠となる正当の事由

貸主が賃貸借契約の更新を拒否したり、解約を申し入れたりするには「正当の事由」が必要です(借地借家法第28条)。正当の事由が認められるかどうかは、主に以下の要素を総合的に考慮して判断されます。

※参考:e-Gov法令検索.「借地借家法」第28条.

https://laws.e-gov.go.jp/law/403AC0000000090 ,(参照2026-08-15).

考慮される要素

内容

建物を必要とする事情

貸主が自ら使用したい事情と、借主が生活や営業を続ける必要性を比較して判断されます。

従前の経過

契約締結時の事情や賃料滞納の有無、更新状況、信頼関係などが考慮されます。

建物の利用状況

借主が適切に使用しているか、用法違反がないかなどが確認されます。

建物の現況

老朽化の程度や耐震性、大規模修繕の必要性などが判断材料になります。

財産上の給付

立ち退き料を支払うことで、貸主側の正当性を補完する役割があります。

このように、立ち退き料は単なる「引っ越し代」ではなく、貸主側の事情を補う意味合いを持っています。貸主の必要性が弱い場合ほど、高額な立ち退き料が必要になる傾向があります。

例えば「親族を住まわせたい」という理由だけで立ち退きを求めるケースでは、建物の老朽化や危険性を理由とする場合よりも、貸主側の必要性が強いとは評価されにくい可能性があります。そのため、借主に退去してもらうためには、より高額な立ち退き料を提示して合意を目指すことも少なくありません。

通知書に記載された立ち退き理由を確認し、自身のケースではどの程度の補償が妥当なのかを整理することが大切です。

貸主都合と公共事業では立ち退き料の考え方が異なる

立ち退き料の算定方法は「貸主都合による立ち退き」と「公共事業による立ち退き」で大きく異なります。

貸主都合の場合は、法律上の明確な基準がないため、貸主と借主が話し合いを行い、個別事情を踏まえて金額を決めるのが一般的です。一方、公共事業による立ち退きでは、国や自治体が定める補償基準に基づいて補償額が算出されます。

例えば、民間アパートの建て替えでは「家賃の○カ月分」といった形で交渉されるケースが多く見られます。これに対し、道路拡張工事や再開発事業では、建物の再築費用や移転費用、営業補償などを基準に細かく計算されるのが特徴です。

どちらの場合も、補償内容や内訳を理解しておくことで、提示額が適切かどうかを判断しやすくなります。特に公共事業では、算定根拠を確認しながら交渉を進めることが重要です。

立ち退き料に含まれる項目

立ち退き料は、退去によって借主が受ける経済的な負担や損失を補うために支払われる金銭です。提示額が適切かどうかを判断するには「何に対する補償なのか」を把握しておく必要があります。

立ち退き料には、引っ越し費用だけでなく、新居の契約費用や家賃差額、営業損失などが含まれるケースもあります。ここでは、代表的な補償項目について整理して解説します。

引っ越し費用

引っ越し費用は、現在の住居や店舗から荷物を搬出し、新しい場所へ移転するために必要な費用です。立ち退き料の中でも、基本的な補償項目として扱われます。

具体的には、以下のような支出が対象になります。

  • 引っ越し業者への運搬費・作業費
  • 段ボールなど梱包資材の購入費
  • 不用品の回収・処分費用
  • エアコンの取り外しや移設工事費

費用の目安は、単身者で数万円〜10万円程度、4人家族の場合は20万〜30万円程度になるケースが一般的です。ただし、荷物量や移動距離、繁忙期かどうかによって金額は変動します。

実際に交渉する際は、引っ越し業者から見積書を取得しておくと、補償額の根拠として提示しやすくなります。

移転先確保のための費用

新居や移転先を契約する際に発生する初期費用も、立ち退き料に含まれることがあります。これらは引っ越し費用とは別に必要となる支出です。

主な項目として、以下が挙げられます。

  • 礼金
  • 仲介手数料
  • 火災保険料
  • 家賃保証会社の初回保証料

例えば、家賃10万円の物件へ転居する場合、礼金1カ月分、仲介手数料1カ月分、保証料0.5カ月分だけでも数十万円が必要になることがあります。

オフィスや店舗の場合は、これに加えて内装工事費や設備導入費が発生するケースも少なくありません。そのため、居住用物件より高額になりやすい点に注意が必要です。

家賃差額補填

転居後に家賃が上がる場合、その差額分を補償対象として請求できることがあります。特に、長年住み続けていた物件では、周辺相場が上昇しているケースも多く、同条件の部屋へ移ると家賃負担が増える傾向があります。

一般的には、以下のような考え方で計算されます。

(新居の家賃 − 現在の家賃)× 1〜3年分

例えば、現在の家賃が12万円、新居が17万円の場合、毎月5万円の差額が発生します。仮に2年分を補償対象とすると、5万円×24カ月で120万円の補償額になる計算です。

このように、将来的な固定費の増加分を一時金として受け取るケースもあります。

営業補償

店舗やオフィスの場合は、移転に伴う営業損失も重要な補償項目です。移転工事や準備期間中に営業できなくなることで、売上減少や追加費用が発生するためです。

例えば、以下のような費用や損失が補償対象になることがあります。

  • 休業期間中の従業員給与
  • リース料や固定資産税などの固定費
  • 常連客や取引先を失うことによる営業損失
  • 移転告知のための広告宣伝費

飲食店が移転のために1カ月休業する場合、その間の利益減少だけでなく、再オープン告知のチラシ作成費や広告費が認められるケースもあります。

営業補償を請求する際は、確定申告書や売上資料など、客観的な根拠を準備することが重要です。

(一軒家のみ)土地価格や再建費用などが加わる

一軒家の立ち退きでは、借家とは異なり、土地や建物そのものに対する補償が問題になります。特に、公共事業や再開発による立ち退きでは、補償額が数千万円から1億円以上になるケースもあります。

主な補償内容としては、以下が挙げられます。

  • 土地の時価相当額
  • 建物の補償額
  • 建物の解体費用
  • 移転先での再建築費用
  • 仮住まい費用や移転費用

算定では、公示価格や路線価、建物の築年数、減価償却など多くの要素が考慮されます。そのため、補償額の妥当性を判断するには専門的な知識が必要になるケースも少なくありません。

特に「現在と同程度の生活環境を維持できるか」という観点は重要です。築年数が古い建物であっても、単純な中古価格だけで判断されるわけではなく、再建築費用が重視される場合があります。

適正な立ち退き料を把握したい場合は、弁護士や不動産鑑定士などの専門家へ相談することも検討しましょう。

詳しくはこちら:

立ち退き料の増額交渉・無料相談なら弁護士法人ライズ綜合法律事務所

立ち退き料がもらえないケースがある?

立ち退き料は、貸主都合によって借主が退去を余儀なくされる場合の補償として支払われるものです。そのため、全ての立ち退きで必ず発生するわけではありません。状況によっては、立ち退き料を受け取れないケースもあります。

ここでは、代表的なケースについて整理して解説します。

借主の契約違反によって契約解除となった場合

借主側に重大な契約違反がある場合は、貸主から契約を解除され、立ち退き料が支払われない可能性があります。これは、貸主都合ではなく、借主側の問題によって契約終了に至るためです。

代表的な契約違反として、以下のような例が挙げられます。

  • 数カ月以上の家賃滞納
  • 無断転貸(又貸し)
  • 居住用物件を無断で事務所や店舗として使用する行為
  • 騒音や悪臭などによる近隣トラブル

ただし、違反行為があったからといって、直ちに契約解除が認められるわけではありません。裁判実務では「貸主と借主の信頼関係が破壊された」と評価できる程度の事情が必要とされています。

例えば、家賃滞納が一時的で、その後すぐに支払われている場合などは、信頼関係の破壊までは認められないケースもあります。一方、長期間の滞納や繰り返される迷惑行為などは、契約解除の理由として認められやすくなります。

貸主から突然「立ち退き料は支払わない」と通知された場合でも、その主張が法的に妥当かどうかは慎重に確認する必要があります。契約解除の有効性に疑問がある場合は、弁護士へ相談することも検討しましょう。

定期借家契約の場合

定期借家契約の場合は、契約期間の満了によって終了することが前提となっているため、原則として立ち退き料は発生しません。

定期借家契約とは「契約期間が終了したら更新せずに終了する」ことをあらかじめ定めた契約形態です。例えば「3年間限定で貸し出す」といった契約が該当します。普通借家契約のように、借主が更新を期待できる仕組みではありません。

そのため、契約期間が満了しただけであれば、貸主が立ち退き料を支払う義務を負わないケースが一般的です。

ただし、定期借家契約として有効に成立するには、貸主側が契約時に「更新がなく、期間満了で終了する契約であること」を書面で説明する必要があります。説明や書類に不備がある場合は、普通借家契約と判断される可能性もあります。

例えば、重要事項説明や事前交付書面が適切に交わされていなかった場合には「実際は普通借家契約だった」と評価されるケースもあります。その場合、貸主は更新拒絶のために正当の事由が必要となり、立ち退き料の支払いが問題になる可能性があります。

定期借家契約だからといって、必ずしも立ち退き料を請求できないとは限りません。まずは契約書や重要事項説明書を確認し、契約内容が適法に成立しているかを確認することが大切です。

突然の立ち退き通知で驚いた方へ

いまは「何をすればいいか分からない」
状態でも大丈夫です。
返答・署名の前に、状況整理と方針確認を
無料でサポートします。

  • 相談・着手金 0円
  • 全国対応・オンライン可
  • 相談件数 1.6万件/解決実績 3,000件

立ち退き料を増額するためのポイント

提示された立ち退き料に納得できない場合は、根拠を示しながら交渉することが重要です。感情的に不満を伝えるだけでは、増額につながりにくい傾向があります。

立ち退き交渉では「貸主側の正当性が十分か」「提示額で本当に損失を補えるか」といった点が重要な争点になります。ここでは、立ち退き料の増額を求める際に押さえておきたいポイントを整理して解説します。

正当の事由が十分ではない点を指摘する

立ち退き料には、貸主側の「正当の事由」を補完する役割があります。そのため、貸主の立ち退き理由が弱い場合は「提示額では正当性を補えていない」と主張し、増額を求められる可能性があります。

例えば、貸主が「建物の老朽化」を理由に立ち退きを求めているケースを考えてみましょう。単に築年数が古いだけでは、直ちに正当の事由が認められるとは限りません。実際には、建物が安全に使用できる状態であり、大規模修繕によって対応可能な場合もあります。

このような状況では「本当に建て替えが必要なのか」「修繕では対応できないのか」といった点が重要になります。貸主側の必要性が弱いと判断されれば、その不足分を補うために、より高額な立ち退き料が必要になる可能性があります。

立ち退き通知書に記載された理由を確認し、客観的に見て妥当なのかを整理することが大切です。

提示額では損失を補えないことを具体的に示す

提示された立ち退き料で、実際の損失を十分に補えない場合は、その不足分を具体的に主張することが重要です。

立ち退きでは、引っ越し費用だけでなく、新居の契約費用や家賃差額、営業損失など、さまざまな負担が発生します。そのため「提示額では赤字になる」という状況を客観的に示せれば、増額交渉の材料になります。

交渉時には、以下のような資料を準備しておくと効果的です。

  • 引っ越し業者の見積書
  • 新居の募集資料や家賃相場資料
  • 店舗移転費用の見積書
  • 売上や利益を示す確定申告書
  • 広告宣伝費や内装工事費の見積書

例えば、現在より家賃が高い地域へ移転せざるを得ない場合は、将来的な負担増を説明できます。店舗であれば、移転による休業損失や顧客減少のリスクも考慮すべきポイントです。

「どのような損失が、いくら発生するのか」を具体的な数字で示すことで、交渉を有利に進めやすくなります。

弁護士に交渉を依頼する

立ち退き料の増額を目指す場合は、弁護士へ交渉を依頼する方法もあります。特に、貸主との話し合いが平行線になっている場合や、提示額が相場より低いと感じる場合には有効です。

立ち退き交渉では、借地借家法や裁判例を踏まえた法的な主張が重要になります。弁護士が介入することで、貸主側も法的リスクを意識しやすくなり、結果として条件改善につながるケースがあります。

また弁護士へ依頼すると、貸主との直接交渉を任せられる点も大きなメリットです。精神的な負担を軽減しながら、合意書の内容確認や裁判対応まで一貫してサポートを受けられます。

ただし、弁護士にも得意分野があります。不動産や立ち退き交渉の実績が豊富な事務所へ相談することが重要です。

まとめ

立ち退き料は、原則として建物の明け渡しと同時に受け取るものです。納得のいく解決のためには、支払い時期だけでなく、引っ越し費用や家賃差額補填などが漏れなく計上されているのか、金額の妥当性を厳密に確認しましょう。

突然の要請に不安を感じたときは、一人で悩まずライズ綜合法律事務所へご相談ください。弊所は不動産鑑定士と連携したシミュレーションを行っており、15,000件以上の相談実績に基づいた納得のいく解決をサポートします。「今の金額が適正か意見をもらいたい」「貸主との交渉に不安がある」といった際には、ぜひお気軽にお問い合わせください。

【ご相談専用フリーダイヤル】

0120-657-001(9:00-21:00土日祝も受付中)

立ち退き料の増額交渉・無料相談なら弁護士法人ライズ綜合法律事務所

このページの監修弁護士

弁護士

三上 陽平(弁護士法人ライズ綜合法律事務所)

中央大学法学部、及び東京大学法科大学院卒。
2014年弁護士登録。

都内の法律事務所を経て、2015年にライズ綜合法律事務所へ入所。多くの民事事件解決実績を持つ。第一東京弁護士会所属。