債務整理
2026/09/13
特定調停のデメリットとは?メリットと共に手続きの費用や条件を解説

借金の返済が苦しくなり、債務整理の方法を調べる中で特定調停という手続きを知った方もいるのではないでしょうか。特定調停は、裁判所が間に入って返済条件の見直しを行う制度ですが、費用を抑えやすい一方で注意すべきデメリットも存在します。
しかし、デメリットを十分に理解しないまま手続きを進めることには不安があるでしょう。また任意整理や個人再生など他の債務整理と比べて、自分に合った方法がどれなのか判断に迷う方も多いでしょう。
本記事では、特定調停の仕組みやメリット・デメリット、他の債務整理との違いについて詳しく解説します。特定調停が自分に適した手続きなのかを判断できるようになりますので、借金問題の解決方法を検討している方はぜひ参考にしてください。
【この記事で分かること】
- 特定調停の仕組みや利用するメリット・デメリット、利用前に知っておきたい注意点
- 特定調停と任意整理・個人再生・自己破産の違い、それぞれの特徴や選び方のポイント
- 特定調停の申し立てから返済開始までの流れや、手続きに必要な準備事項や費用の目安
特定調停とは?
特定調停とは、借金の返済が困難になった人の生活再建を支援するために設けられた法的な手続きです。簡易裁判所が間に入り、債務者と債権者の話し合いを仲介することで、無理のない返済計画の実現を目指します。
手続きでは、裁判所が選任した調停委員が双方の意見を聞きながら返済条件の調整を進めます。必要に応じて利息制限法に基づく引き直し計算を行い、確定した債務額について、原則3~5年程度の分割返済を目指すのが一般的です。
特定調停は、弁護士や司法書士に依頼せず、債務者本人が申し立てることを前提とした制度である点が大きな特徴です。そのため、専門家への報酬を抑えながら借金問題の解決を図ることができます。
一方で、書類作成や裁判所への出頭などは自分で対応する必要があり、手続きに一定の手間がかかります。費用を抑えつつ公的機関のサポートを受けながら返済条件を見直したい方に適した債務整理の一つです。
特定調停のメリット
特定調停には、費用負担を抑えやすいことや、裁判所が仲介することで債権者と直接交渉しなくて済むことなど、他の債務整理にはないメリットがあります。ここでは、特定調停を利用することで得られる主な利点について見ていきましょう。
手続きの費用負担を抑えやすい
特定調停の大きなメリットの一つが、手続きにかかる費用を抑えやすいことです。
任意整理や個人再生を弁護士・司法書士へ依頼する場合、数万円から数十万円程度の報酬が発生することがあります。一方、特定調停は債務者本人が申し立てを行うことを前提としているため、専門家への報酬を支払わずに済むケースが一般的です。
裁判所へ納める費用も比較的少額で済みます。一般的には債権者1社につき500円程度の収入印紙代と、500~1,000円程度の郵便切手代を準備すれば申し立てが可能です。
例えば複数の借入先があったとしても、個人再生や自己破産と比較すると費用負担は大幅に軽くなる傾向があります。そのため、借金返済に追われており、専門家費用を捻出することが難しい方でも利用しやすい手続きといえるでしょう。
債権者と直接交渉しなくてよい
特定調停では、債務者が債権者と直接交渉する必要がありません。
手続きでは、裁判所が選任した中立的な立場の調停委員が双方の間に入り、返済条件の調整を進めます。そのため、貸金業者の担当者と直接話し合ったり、返済について厳しい指摘を受けたりすることへの精神的な負担を軽減できます。
また調停委員は債務者の収入や生活状況を踏まえながら、無理のない返済計画の作成をサポートしてくれます。返済額や返済期間についても、債務者の事情を考慮した上で債権者への説明や調整を行ってくれるため、交渉経験がない方でも手続きを進めやすい点が特徴です。
債権者が強い姿勢を示している場合でも、本人が直接言い争う必要はありません。裁判所内の非公開の場で冷静に話し合いが進められるため、心理的な負担を抑えながら解決を目指せます。
財産を手放さずに進めやすい
特定調停は、整理の対象とする債務を自由に選べるため、財産を守りながら手続きを進めやすいというメリットがあります。
自己破産では一定以上の財産が処分対象となる可能性がありますが、特定調停にはそのような制度はありません。また債務ごとに手続きの対象を選択できるため、生活や仕事に必要な財産への影響を抑えやすくなっています。
例えば、次のような債務を手続きの対象から外すことも可能です。
- ローン返済中で手放したくない持ち家や自動車のローン
- 親族や知人が連帯保証人になっている借金
- 事業継続のために重要な取引先への債務
このように、生活基盤や人間関係への影響を考慮しながら柔軟に借金整理を進められる点は、特定調停ならではの特徴です。返済が困難になった場合でも、住まいや仕事を維持しながら再建を目指しやすい手続きといえるでしょう。
官報公告や資格制限がない
特定調停には、自己破産や個人再生のような官報公告や資格制限がありません。
官報とは国が発行する機関紙であり、自己破産や個人再生では氏名や住所などが掲載されます。一方、特定調停では官報への掲載が行われないため、手続きによって周囲に知られるリスクを比較的抑えられます。
また自己破産では手続き中に警備員や一部の士業など、特定の職業に就けなくなる資格制限があります。しかし、特定調停にはそのような制限が設けられていません。そのため、職業への影響を心配することなく仕事を続けながら利用できます。
さらに、調停は裁判所内で非公開で行われます。一般の人が傍聴できる手続きではないため、借金問題について第三者に知られる可能性は高くありません。プライバシーへの影響をできるだけ抑えながら借金問題を解決したい方にとって、大きなメリットといえるでしょう。
借金の理由を問われにくい
特定調停は、借金の原因を問われにくい点もメリットの一つです。
自己破産では、ギャンブルや浪費による借金がある場合「免責不許可事由」に該当する可能性があります。そのため、借金の経緯について詳しく説明を求められることがあります。
一方、特定調停では借金の使い道そのものが大きな問題になることは一般的ではありません。パチンコや競馬、オンラインゲームへの課金、高額な買い物などが原因で借金を抱えた場合でも、今後返済を続けていく意思と能力があれば手続きを進められる可能性があります。
特定調停の目的は、借金の原因を追及することではなく、返済困難な状況を改善し、債務者の経済的な再建を支援することです。そのため、過去の事情よりも現在の収入状況や返済計画の実現可能性が重視されます。
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特定調停のデメリット
特定調停には費用を抑えられるなどのメリットがある一方で、利用前に理解しておきたいデメリットも存在します。特に、借金の大幅な減額を期待している方や、早期に督促を止めたい方にとっては注意が必要です。ここでは、特定調停の主なデメリットについて解説します。
原則として元本は減らない
特定調停は、将来利息のカットや返済期間の延長によって毎月の返済負担を軽減することを目的とした手続きです。そのため、個人再生や自己破産のように借金の元本そのものを大幅に減額したり免除したりする効果は基本的にありません。
手続きの中では、必要に応じて利息制限法に基づく引き直し計算が行われます。しかし、近年の消費者金融やカードローンは既に利息制限法の範囲内の金利で貸し付けているケースが多く、取引期間が短い場合はほとんど減額効果が得られないこともあります。
そのため、特定調停によって返済総額が大きく減ると期待していると、実際とのギャップを感じるかもしれません。特定調停はあくまで元本を分割で完済することが前提となる手続きです。
収入が不安定な方や、元本自体を大幅に減らさなければ返済が難しい状況の方は、個人再生や自己破産など他の債務整理を検討した方が適している場合もあります。
書類準備や申し立ての負担がかかる
特定調停は本人による申し立てを前提とした制度であるため、書類作成や資料収集の負担が大きい点もデメリットです。
任意整理であれば弁護士や司法書士が手続きの大部分を代行してくれますが、特定調停では原則として債務者自身が必要書類を準備し、裁判所への提出まで行わなければなりません。
主に次のような書類が必要になります。
- 特定調停申立書および財産状況等の明細書
- 全債権者の名称や住所を記載した関係権利者一覧表
- 住民票、給与明細、家計収支表などの証明書類
- 債権者の資格証明書など裁判所が求める資料
書類に不備があると補正を求められ、手続きが進まないこともあります。また借入先が複数ある場合は債務状況の整理にも時間がかかります。
費用面ではメリットがある一方で、その分だけ手間や労力を自分で負担しなければならないことは理解しておきましょう。
平日に裁判所へ出頭する必要がある
特定調停では、裁判所が指定する期日に出頭しなければならないため、仕事や学業との両立が課題になることがあります。
手続きの中では、調停委員が債務者の状況を確認する「事情聴取期日」や、具体的な返済条件を話し合う「調整期日」が設けられます。これらは通常、平日の日中に行われるため、会社員や自営業者にとってはスケジュール調整が必要です。
一般的には申立てから調停成立までに2~4回程度の出頭が必要とされています。勤務先によっては有給休暇を取得しなければならず、負担に感じる方も少なくありません。
また債権者が複数いる場合や管轄の異なる裁判所が関係する場合には、出頭回数が増える可能性もあります。費用を抑えられる反面、時間的な負担が発生する点は特定調停のデメリットといえるでしょう。
督促が止まるまでに時間がかかることがある
借金の督促を早く止めたい方にとっては、督促停止までに時間がかかる場合があることもデメリットです。
任意整理を弁護士や司法書士へ依頼すると、受任通知が送付された時点で債権者からの直接の督促は原則として停止します。一方、特定調停では申立書を作成して提出するだけでは督促は止まりません。
裁判所が申し立てを受理し、債権者へ申立受理通知が届いて初めて取り立てや督促が停止される仕組みです。そのため、書類の準備に時間がかかったり、不備によって補正が必要になったりすると、その間は督促が継続する可能性があります。
既に返済に追われて精神的な負担が大きい状況では、このタイムラグが大きなストレスになることもあるでしょう。
少しでも早く督促を止めたい場合は、専門家へ依頼する任意整理の方が適しているケースもあります。
調停が成立しない可能性がある
特定調停は、必ずしも希望通りの結果になるとは限りません。
なぜなら、特定調停は裁判所が強制的に条件を決める手続きではなく、あくまで債務者と債権者の話し合いによる合意を目指す制度だからです。債務者が提示した返済計画に債権者が納得しなければ、調停は不成立に終わります。
近年では、特定調停に積極的に応じない債権者も存在しており、司法統計上も成立率は決して高くありません。実際には2割を下回る年度もあり、他の債務整理と比較すると成功率が低い手続きとされています。
調停が成立しなかった場合、それまで準備した書類や裁判所への出頭に費やした時間が無駄になる可能性があります。その後は改めて任意整理や個人再生、自己破産などを検討しなければならないケースも少なくありません。
信用情報に影響する
特定調停を利用すると、他の債務整理と同様に信用情報へ影響が生じます。
手続きが開始されると、信用情報機関に事故情報が登録され、いわゆる「ブラックリストに載った」といわれる状態になります。事故情報が登録される期間は信用情報機関によって異なりますが、一般的には完済から5~7年程度とされています。
その期間中は次のような影響を受ける可能性があります。
- 新規のクレジットカード作成が難しくなる
- カードローンやキャッシングの利用ができなくなる
- 住宅ローンや自動車ローンの審査に通りにくくなる
- 携帯電話端末の分割購入が難しくなる
- 賃貸保証会社の審査に影響する場合がある
官報への掲載や資格制限はありませんが、信用取引に関する制約は他の債務整理と同様に生じます。そのため、将来的なローン利用などを考えている場合は、事前に影響を理解した上で手続きを検討することが大切です。
特定調停と他の債務整理の比較
特定調停が自分に適した手続きか判断するためには、任意整理や個人再生、自己破産との違いを理解することが重要です。それぞれ解決できる借金の範囲や費用、手続きの負担などに大きな違いがあります。
主な違いをまとめると、以下の通りです。
|
項目 |
特定調停 |
任意整理 |
個人再生 |
自己破産 |
|
元本減額 |
原則なし |
原則なし |
あり |
あり |
|
裁判所の関与 |
あり |
なし |
あり |
あり |
|
費用 |
比較的安い |
中程度 |
高め |
高め |
|
財産処分 |
原則なし |
原則なし |
原則なし |
一定以上あり |
|
督促停止 |
受理通知後 |
受任通知後 |
受任通知後 |
受任通知後 |
ここでは、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
任意整理
任意整理は、裁判所を利用せず、債権者と直接交渉して返済条件を見直す手続きです。将来利息のカットや返済期間の延長を目指す点は特定調停と共通しています。
大きな違いは、弁護士や司法書士が代理人として交渉を行うことです。専門家が受任通知を送付した時点で督促が止まるため、精神的な負担を早期に軽減しやすいというメリットがあります。また書類作成や債権者とのやり取りを任せられるため、本人の負担も比較的少なく済みます。
一方で、専門家への報酬が発生するため、費用面では特定調停より高額になることが一般的です。費用を抑えたい方には特定調停、手続きの負担を軽減したい方には任意整理が向いています。
個人再生
個人再生は、裁判所を通じて借金を大幅に減額し、残った借金を原則3~5年で返済していく手続きです。
特定調停では元本の減額が基本的に期待できませんが、個人再生では借金総額に応じて原則5分の1程度まで減額できる場合があります。そのため、借金額が大きく、利息のカットだけでは返済が難しい方に適しています。
また住宅ローン特則を利用することで、自宅を維持しながら借金を整理できる点も特徴です。
ただし、裁判所への提出書類が多く手続きが複雑であるため、弁護士などの専門家へ依頼するのが一般的です。さらに官報へ氏名が掲載されるため、特定調停よりも手続きの負担は大きいといえるでしょう。
自己破産
自己破産は、裁判所の免責許可決定を受けることで借金の支払い義務を免除してもらう手続きです。債務整理の中では最も借金問題の解決能力が高い方法とされています。
特定調停は返済を継続することを前提としていますが、自己破産は返済そのものが困難な場合に利用される制度です。借金額が多額で、将来的にも返済の見込みが立たない場合には有力な選択肢となります。
一方で、一定以上の財産は処分対象となる他、手続き中は警備員や一部の士業などに資格制限が生じます。またギャンブルや浪費などによる借金については免責不許可事由が問題になる場合もあります。
借金の免除という大きなメリットがある反面、財産や職業への影響もあるため、自身の状況に応じて慎重に選択することが重要です。
特定調停の手続きの流れ
特定調停は、借金問題を解決するための手続きの中では比較的利用しやすい制度ですが、申し立てから返済開始までにはいくつかの段階があります。特に、特定調停は本人による手続きが前提となるため、事前準備や裁判所への対応を正しく行うことが重要です。ここでは、特定調停の一般的な流れを6つのステップに分けて解説します。
1.借入先と返済状況を整理する
特定調停を申し立てる前に、まずは現在の借入状況を正確に把握することが重要です。借入先の情報や返済状況が曖昧なままでは、適切な返済計画を立てることができません。
そのため、債権者ごとの名称や所在地、契約日、借入金額、現在の残高、毎月の返済額などを一覧にまとめておきましょう。これらの情報は、後の申立書作成や調停委員との話し合いの基礎資料となります。
特に次のような資料を準備しておくと、負債状況を整理しやすくなります。
- 借入時の契約書や利用明細、領収書のコピー
- 預貯金通帳のコピー
- 給与明細や源泉徴収票
- 家計簿や収支表など生活状況が分かる資料
また借金だけではなく収入や支出の状況も整理しておくことが大切です。無理のない返済計画を立てるためにも、自身の家計状況を客観的に把握しておきましょう。
2.必要書類を準備する
借入状況を整理したら、次は裁判所へ提出するための必要書類を準備します。
特定調停の申立書は、裁判所の窓口やWebサイトから入手できます。申立書は債権者ごとに作成し、正本と副本を提出するのが一般的です。
また申立書以外にも、財産状況や収入状況を確認するための書類が必要になります。主な提出書類は以下の通りです。
- 特定調停申立書
- 財産状況等明細書
- 関係権利者一覧表
- 住民票
- 所得証明書や給与明細
- その他裁判所が求める資料
さらに、申し立てに必要な費用も事前に準備しておかなければなりません。
- 相手方1社につき500円程度の申立手数料(収入印紙)
- 書類送付に使用する1社当たり500~1,000円程度の郵便切手
裁判所によって必要書類や郵便切手の内訳が異なる場合があるため、事前に管轄裁判所へ確認しておくと安心です。
3.簡易裁判所へ申し立てる
必要書類が揃ったら、管轄の簡易裁判所へ特定調停の申し立てを行います。
原則として、債権者の営業所や支店の所在地を管轄する簡易裁判所へ申立書と必要書類を提出します。裁判所によっては郵送での受付に対応している場合もありますが、事前確認が必要です。
裁判所が申し立てを受理すると、事件番号が付与され、正式に手続きが開始されます。その後、裁判所から債権者に対して特定調停の申立てがあったことが通知されます。
この申立受理通知が債権者に届くと、法律に基づいて債務者への直接の督促や取り立てが停止される仕組みです。そのため、特定調停による督促停止は、申立書を提出した時点ではなく、裁判所が受理して通知を発送した後になる点に注意が必要です。
4.事情聴取や調停期日に出頭する
申し立て後は、裁判所が指定した期日に出頭し、調停手続きを進めます。
一般的には申し立てから1~2カ月程度で、まず債務者本人のみが参加する事情聴取期日が行われます。この場では調停委員が現在の収入や支出、借金の状況、返済希望額などを確認します。
その後、債権者の意向も踏まえながら調整期日が開かれ、具体的な返済条件について話し合いが行われます。
調停では、主に以下のような内容が協議されます。
- 毎月の返済額
- 返済期間
- 将来利息の取り扱い
- 返済開始時期
調停委員が中立的な立場で双方の意見を調整するため、債務者が直接債権者と交渉する必要はありません。生活状況や返済能力を踏まえながら、公平な条件で話し合いが進められます。
5.調停成立または調停に代わる決定を確認する
話し合いの結果、債務者と債権者が返済条件について合意すると、調停が成立します。
調停成立後は、合意内容をまとめた調停調書が裁判所によって作成されます。この調停調書には返済額や返済期間などが記載され、双方を拘束する正式な書面となります。
一方で、当事者間の合意に至らなかった場合でも、裁判所が妥当と判断した場合には「17条決定」と呼ばれる決定が出されることがあります。これは裁判所が職権で返済条件を定める制度です。
なお、調停調書や17条決定には非常に強い法的効力があります。いずれも確定判決と同様の効力を持つため、後になって一方的に内容を変更することはできません。
そのため、返済条件については無理のない内容になっているか十分に確認した上で手続きを進めることが大切です。
6.合意内容に沿って返済を続ける
調停が成立した後は、調停調書や17条決定で定められた内容に従って返済を続けていきます。
一般的には3~5年程度の分割返済となり、毎月決められた金額を支払います。将来利息がカットされるケースも多いため、返済したお金が元本の返済に充てられやすくなり、完済までの見通しを立てやすくなります。
ただし、調停成立後に返済を滞納すると注意が必要です。
調停調書や17条決定は確定判決と同等の効力を持つため、債権者は改めて裁判を起こすことなく強制執行を申し立てることができます。その結果、給与や預貯金が差し押さえられる可能性があります。
特定調停は、成立後も継続して返済を行うことで初めて借金問題の解決につながる手続きです。無理のない返済計画を守りながら、着実に完済を目指していきましょう。
毎月の返済が
不安になってきた方へ
いまは「どう対処すればよいか分からない」
という状況でもご相談いただけます。
ご家族や職場に知られずに解決する方法も
ご提案可能です
- 相談料は何度でも0円
- 分割払い対応
- 最短で即日取り立てストップ
まとめ
特定調停は、裁判所が仲介役となって返済条件を見直す債務整理の一種です。弁護士費用を抑えやすく、債権者と直接交渉する必要がないなどのメリットがあります。一方で、元本は原則として減額されないことや、書類準備や裁判所への出頭を自分で行わなければならないこと、調停が成立しない可能性があることなどのデメリットもあります。
そのため、特定調停が自分に適しているかどうかは、借金額や収入状況、返済能力などを踏まえて慎重に判断することが重要です。状況によっては、任意整理や個人再生、自己破産の方が適しているケースもあります。
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このページの監修弁護士

弁護士
久松亮一(弁護士法人ライズ綜合法律事務所)
東京大学法学部、及び法政大学法科大学院卒。
2012年弁護士登録。
弁護士歴10年以上の知見を活かし、法律の専門家として、債務整理・慰謝料請求・立ち退き問題など、同事務所が取り扱う幅広い法律問題に従事している。