債務整理

2026/08/17

借金600万円はやばい?自力での返済方法と難しい場合の対処法を解説

借金600万円はやばい?自力での返済方法と難しい場合の対処法を解説

借金が600万円まで増えると、本当に完済できるのか不安になりますよね。毎月返済しているにもかかわらず元本がなかなか減らない場合、いつまで支払いが続くのか分からず、焦りを感じる方もいるでしょう。

借金600万円を自力で返済できるかどうかは、年収や金利、毎月返済に充てられる金額などによって異なります。返済額が少なければ返済期間が長引き、支払う利息も増えるため、早い段階で状況を整理することが大切です。

本記事では、借金600万円が危険と判断されるケースや、返済額ごとの完済期間を解説します。自力返済を目指す方法や、返済が難しい場合の対処法も紹介するため、今後の方針を考える際の参考にしてください。

【この記事で分かること】

  • 借金600万円が危険と判断されやすい状況
  • 毎月12万円・15万円・20万円を返済した場合の期間と利息
  • 自力返済が難しい場合に利用できる債務整理や相談先

借金600万円はやばい?危険と判断されるケース

借金600万円を抱えていても、収入や資産によって返済の難しさは異なります。ただし、借入額が収入に見合っていない場合や、すでに滞納している場合は注意が必要です。

ここでは、返済状況が危険と判断されやすいケースを解説します。

年収の3分の1を超えている場合

貸金業法の総量規制では、消費者金融やクレジットカード会社などの貸金業者からの借入残高が年収の3分の1を超えると、原則として新たな借り入れができません。そのため、600万円が全て総量規制の対象であれば、年収1,800万円に相当する金額です。

ただし、年収の3分の1は、無理なく返済できる金額を示す基準ではありません。貸金業者による過剰な貸し付けを防ぐための上限であり、超過したからといって直ちに返済不能と判断されるわけでもないでしょう。

また銀行カードローンは貸金業法による総量規制の対象外です。住宅ローンや一定の自動車ローンなども適用除外に当たります。

重要なのは、借入額と家計のバランスです。毎月返済した後に生活費がほとんど残らず、収支改善の見込みもない場合は、自力返済が難しくなっている可能性があります。

3社以上から借り入れをしている場合

3社以上から借り入れているからといって、必ずしも返済不能とは限りません。ただし、借入先が増えるほど返済日の管理が複雑になり、家計への負担も把握しにくくなります。

複数社からの借り入れには、次のようなリスクがあります。

  • 毎月何度も返済日が訪れる
  • 金利や残高を把握しにくくなる
  • 最低返済額だけでは元本が減りにくい
  • 返済のために別の会社から借りやすくなる
  • 一部の滞納が家計全体の破綻につながる

借入先が複数ある場合は、返済している安心感から総額を見落としがちです。借金の合計額や毎月の負担を把握できていないなら、返済計画が崩れ始めている可能性もあるでしょう。

毎月の返済のために借り入れをしている場合

返済資金を別の金融機関から借りている場合は、いわゆる自転車操業の状態です。自分の収入だけでは返済できておらず、借入先を入れ替えているに過ぎません。

新たに借りたお金にも利息がかかるため、返済を続けても借金総額は減りにくくなります。やがて利用限度額に達したり、審査に通らなくなったりすれば、返済資金を用意できなくなるでしょう。

返済のための借り入れが必要になった時点で、自力返済に固執するのは危険です。収支の見直しだけで解決できるかを確認し、難しければ債務整理も検討する必要があります。

すでに返済を滞納している場合

すでに返済を滞納している場合は、借金問題が深刻化している状態です。返済期日を過ぎると遅延損害金が発生し、支払総額がさらに増える可能性があります。

滞納が続けば、電話や書面による督促が行われるでしょう。一定期間以上の延滞は信用情報機関に登録され、新たな借り入れやクレジットカードの作成、各種ローンの契約が難しくなることもあります。

さらに放置すると、残額を一括請求される場合があります。訴訟や支払督促などを経て、給与や預貯金が差し押さえられる恐れも否定できません。

滞納後に状況が自然と改善することは考えにくいため、支払いの見通しが立たない場合は早めの相談が必要です。

借金600万円は何年で返せる?返済額別シミュレーション

借金600万円の返済期間は、金利と毎月の返済額によって大きく変わります。ここでは、年利15%または7.7%で借り、毎月一定額を返済する場合の目安を紹介します。

毎月の返済額

年利

返済回数

返済期間の目安

合計返済額

利息額

12万円

15%

79回

6年7カ月

9,384,450円

3,384,450円

12万円

7.7%

61回

5年1カ月

7,236,356円

1,236,356円

15万円

15%

56回

4年8カ月

8,318,805円

2,318,805円

15万円

7.7%

47回

3年11カ月

6,940,151円

940,151円

20万円

15%

38回

3年2カ月

7,538,037円

1,538,037円

20万円

7.7%

34回

2年10カ月

6,674,968円

674,968円

※上記は試算です。実際の金額は返済方式や返済日、端数処理などによって異なります。

毎月12万円返済する場合

毎月12万円を返済する場合、年利15%では完済まで約6年7カ月かかり、利息だけで約338万円に達します。年利7.7%では約5年1カ月となり、利息額は約124万円です。

同じ返済額でも、2つの金利では利息に200万円以上の差が生じます。高金利の借り入れほど、返済期間が長くなる影響は大きいといえるでしょう。

毎月12万円を6年以上支払い続けるには、安定した収入も欠かせません。収入減少や大きな出費が起きた場合でも継続できるか、事前に確認する必要があります。

毎月15万円返済する場合

毎月15万円を返済すると、年利15%では約4年8カ月、年利7.7%では約3年11カ月で完済できる計算です。

年利15%の場合、毎月12万円のケースより返済期間を約1年11カ月短縮でき、利息も100万円以上抑えられます。月々3万円の上乗せでも、長期的には大きな差になるでしょう。

ただし、返済額を増やした結果、生活費が不足しては意味がありません。家賃や食費、税金などを支払った後も継続できる金額か、家計を基に判断することが大切です。

毎月20万円返済する場合

毎月20万円を返済できれば、年利15%では約3年2カ月、年利7.7%では約2年10カ月で完済できます。

年利15%の場合、毎月12万円を返済するケースと比べて、期間を3年以上短縮できる計算です。支払利息も約185万円少なくなります。

一方、毎月20万円を返済するには相応の収入が必要です。現実的に捻出できない場合は、返済額を無理に引き上げるより、金利の見直しや債務整理を検討した方がよいケースもあります。

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借金600万円を自力で返済するためにできること

自力で完済するには、毎月の返済を続けるだけではなく、元本を着実に減らせる家計をつくる必要があります。ここでは、返済状況を改善する方法を紹介します。

毎月の収支を整理し返済計画を立てる

まずは借入状況と家計を整理します。借入先ごとに残高、金利、返済日、毎月の返済額をまとめ、借金の全体像を把握してください。

併せて、給与などの収入と、家賃や食費をはじめとする支出も洗い出します。銀行口座やクレジットカードの明細を確認すると、毎月何にいくら使っているのかを把握しやすいでしょう。

次に、生活費や税金などを差し引き、返済に充てられる金額を算出します。その金額を基に、完済までの期間と利息をシミュレーションする流れです。

急な病気や家電の故障などに備える資金も残す必要があります。余裕のない返済計画は、予想外の出費が起きた際の再借り入れにつながりかねません。

計算の結果、完済までに長期間を要する場合や、利息を支払うだけで元本が減らない場合は、返済方法を見直す必要があります。

固定費を見直し返済原資を増やす

返済原資を増やすには、毎月発生する固定費の見直しが効果的です。一度契約を変更すれば、継続的に支出を削減できます。

主な見直し対象は次の通りです。

  • 携帯電話やインターネットの通信費
  • 利用していないサブスクリプション
  • 保障が重複している保険料
  • 家賃や駐車場代
  • 電気やガスの契約プラン

例えば、毎月2万円を削減して返済に回せば、年間24万円を上乗せできます。少額の支出でも複数を見直すことで、まとまった返済原資になるでしょう。

外食費や娯楽費なども削減できますが、極端な節約は長続きしません。生活に必要な支出まで無理に減らさず、継続できる範囲で家計を改善することが重要です。

借り換えやおまとめローンを検討する

現在より低い金利のローンに借り換えられれば、利息負担を軽減できる可能性があります。複数の借金を1社にまとめるおまとめローンを利用すれば、返済日や返済額も管理しやすくなるでしょう。

ただし、借り換えやおまとめローンには審査があります。借入額や年収、返済状況によっては利用できません。

また毎月の返済額が下がっても、返済期間が延びれば総返済額が増える場合があります。利用前に、現在と借り換え後の金利、返済期間、合計返済額を比較することが欠かせません。

借金をまとめた後、空いた借入枠から再び借りると、かえって総額が増えてしまいます。借り換えは新たな資金を得る手段ではなく、返済条件を改善する方法だと理解しておく必要があります。

ボーナスなどを繰り上げ返済に充てる

ボーナスや臨時収入を繰り上げ返済に充てると、元本を早く減らせます。利息は残っている元本を基に計算されるため、早い時期に返済するほど効果的です。

ボーナスの他、所得税の還付金や祝い金なども返済に利用できます。ただし、受け取った金額を全て返済に回すのは避けた方がよいでしょう。

先述の通り、手元に資金を残さなければ、急な出費の際に再び借りることになりかねません。生活予備費を確保し、余った分を繰り上げ返済に充てることが大切です。

車や時計などの財産を売却する

車や時計、貴金属などを所有している場合は、売却代金を返済に充てる方法もあります。毎月の家計改善だけでは用意しにくい、まとまった資金を確保できる点がメリットです。

売却を検討できるものには、次のような例があります。

  • 日常生活に必須ではない車やバイク
  • 腕時計やブランド品
  • 貴金属や宝飾品
  • 使用していない家具や家電
  • 趣味用品やコレクション
  • 有価証券や不動産

高価な財産だけではなく、衣類や本、ゲーム機などをフリマアプリで売る方法もあります。金額が小さくても、複数を売却すれば返済資金の足しになるでしょう。

ただし、通勤や仕事に必要な車を手放すと、収入の維持に支障が出る可能性があります。生活への影響や買い直す費用まで考えた上で判断する必要があります。

副業や転職で収入を増やす

支出の削減には限界があるため、収入を増やすことも選択肢です。現在の職場で残業や休日出勤が可能なら、一時的に勤務時間を増やす方法があります。

勤務先の就業規則で認められている場合は、副業やスキマバイトも検討できるでしょう。長期的な収入増加を目指すなら、資格取得や職業訓練を経て、給与水準の高い職場へ転職する方法もあります。

ただし、転職直後は賞与が減ったり、収入が安定しなかったりするかもしれません。副業についても、所得額によっては確定申告や住民税の申告が必要です。

収入の全額を返済に回すのではなく、税金などを差し引いた金額で計画を立てることが重要です。過度な労働で体調を崩さないよう、継続可能な方法を選ぶ必要もあります。

借金600万円の返済が難しい場合の対処法

家計を見直しても完済の見通しが立たない場合は、債務整理を検討する必要があります。ここでは、任意整理・個人再生・自己破産の特徴を解説します。

任意整理

任意整理とは、弁護士などが債権者と交渉し、将来利息のカットや返済期間の変更を目指す手続きです。裁判所を利用せず、合意後は一般的に3~5年程度で分割返済します。

借金600万円について将来利息が全額カットされ、5年間で返済すると仮定した場合、毎月の返済額は単純計算で10万円です。別途、弁護士費用なども必要になるため、継続して支払える収入が求められます。

任意整理では、対象とする借金を選べるのが特徴です。住宅ローンや自動車ローンを除外し、契約通り返済を続ければ、家や車を残せる可能性があります。

保証人付きの借金を対象から外せば、任意整理を直接の原因とする保証人への請求を避けられる場合もあります。ただし、その借金自体を滞納すれば保証人へ請求される可能性があるため、注意が必要です。

任意整理では、借金の元本が原則として減額されません。600万円を数年で返済できる収入がなければ、個人再生や自己破産の方が適している可能性があります。

個人再生

個人再生とは、裁判所の認可を受けて借金を減額し、原則3年、最長5年で返済する手続きです。元本も減額の対象となるため、任意整理では返済が難しい場合に利用できる可能性があります。

住宅ローンなどを除く対象債務が600万円の場合、最低弁済額の基準は原則として5分の1に当たる120万円です。120万円を3年間で返済するなら、毎月約3万3,000円となります。

ただし、必ず120万円まで減額されるわけではありません。保有する財産の清算価値や、給与所得者等再生では可処分所得なども考慮され、返済額が高くなる場合があります。

住宅ローン特則を利用できれば、住宅ローンを支払いながら、その他の借金を整理することも可能です。マイホームを残したい方にとって、有力な選択肢になるでしょう。

一方、利用するには、継続的または反復して収入を得る見込みが必要です。信用情報機関に事故情報が登録される他、氏名や住所が官報に掲載される点も理解しておかなければなりません。

自己破産

自己破産とは、裁判所に支払不能であることを認めてもらい、免責許可を受けて返済義務の免除を目指す手続きです。収入や財産から600万円を返済できる見込みがない場合に、抜本的な解決を図れます。

免責が認められれば、消費者金融やカードローンなどの返済義務は原則としてなくなります。ただし、税金や社会保険料、養育費、一定の損害賠償債務などは免責されません。

また一定以上の価値がある財産は原則として処分され、債権者への配当に充てられます。持ち家や価値の高い車を残すのは難しい場合が多いでしょう。

手続き中は、警備員や生命保険募集人など、一部の資格や職業に制限がかかることもあります。ただし、免責許可が確定するなどして復権すれば、制限は解除されるのが原則です。

浪費やギャンブルが借金の原因である場合は、免責不許可事由に該当する可能性があります。それでも、事情を踏まえて裁判所の裁量で免責されるケースがあるため、自己判断で諦める必要はありません。

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借金の返済が苦しいときの相談先

借金の返済が難しくても、どこへ相談すべきか分からない方は少なくありません。ここでは、主な相談窓口を紹介します。

借金問題に対応している弁護士事務所

借金問題に対応している弁護士事務所では、収入や借入状況、保有財産などを基に、適切な解決方法について助言を受けられます。正式に依頼すれば、先述した債務整理の交渉や裁判所への申立手続きも任せられるでしょう。

弁護士が貸金業者へ受任通知を送ると、債務者本人への直接の取り立ては原則として止まります。依頼後は弁護士の指示に従い、対象となる債権者への返済をいったん停止するのが一般的です。

ただし、住宅ローンや家賃、税金などを含め、全ての支払いを自己判断で止めてよいわけではありません。どの債務を支払い続けるべきかは、弁護士へ確認する必要があります。

借金600万円に適した手続きは、金額だけでは判断できません。収入や財産、住宅ローンの有無、保証人への影響なども詳しく伝えることが大切です。

初回相談を無料としている事務所や、費用の分割払いに対応するところもあります。手元に十分な資金がない場合でも、相談できるか確認するとよいでしょう。

法テラス(日本司法支援センター)

法テラスは、法的トラブルの解決に役立つ情報や相談窓口を案内する公的な機関です。借金問題について相談できる弁護士や司法書士の案内も受けられます。

収入や資産などの条件を満たす場合は、民事法律扶助制度を利用できる可能性があります。同一の問題について無料法律相談を原則3回まで受けられる他、弁護士費用などを立て替えてもらえる制度です。

立替金は、原則として法テラスへ分割で返済します。生活保護を受給している場合など、事情によって返済の猶予や免除が認められることもあるでしょう。

利用には、収入・資産や事件の内容などに関する所定の条件があります。対象になるか分からない場合は、法テラスの窓口で確認することが必要です。

自治体の窓口

市区町村などの自治体では、多重債務や生活上の困りごとに関する相談を受け付けている場合があります。弁護士や司法書士による無料法律相談を実施している自治体もあるでしょう。

借金だけではなく、失業や収入減少、生活費の不足についても相談できる点が特徴です。状況に応じて、生活困窮者向けの制度や福祉の担当部署、法律相談窓口を案内してもらえる可能性があります。

ただし、相談日時が限られ、事前予約が必要なケースもあります。相談を担当した専門家に、そのまま債務整理を依頼できるとは限りません。

利用する際は、居住する自治体のWebサイトなどで、対象者や予約方法を確認しておくとよいでしょう。

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まとめ

借金600万円を自力で返済できるかどうかは、収入や金利、毎月返済に充てられる金額によって異なります。返済のために新たな借り入れをしている場合や、すでに滞納している場合は、早急な対応が必要です。

自力返済を目指すなら、借入残高と家計の収支を整理し、無理なく継続できる返済計画を立てなければなりません。固定費の見直しや繰り上げ返済、収入増加などを組み合わせても完済が難しい場合は、債務整理を検討する段階です。

ライズ綜合法律事務所には、月間4,000件、年間5万件の相談実績があります。借金問題に関する相談料は無料のため、まずはお気軽にお問い合わせください。

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このページの監修弁護士

弁護士

久松亮一(弁護士法人ライズ綜合法律事務所)

東京大学法学部、及び法政大学法科大学院卒。
2012年弁護士登録。

弁護士歴10年以上の知見を活かし、法律の専門家として、債務整理・慰謝料請求・立ち退き問題など、同事務所が取り扱う幅広い法律問題に従事している。