債務整理
2026/08/18
借金をまとめる方法はある?おまとめローン利用時のデメリットは?

複数の金融機関から借金をしていると、返済日や金額の管理が煩雑になり精神的な負担を感じやすくなります。「借金をまとめられる方法があるらしい」と聞いたことはあっても、仕組みや安全性が分からず、不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
借金をまとめる方法にはいくつかの選択肢があり、状況によっては返済管理の負担を軽減できる可能性があります。しかし、デメリットや注意点を理解せずに進めると、かえって負担が増えるケースもあるので注意が必要です。
この記事では、借金をまとめる具体的な方法やそれぞれのメリット・デメリット、手続きの流れなどを解説します。自分に合った方法を選ぶための判断材料として、ぜひ役立ててください。
【この記事で分かること】
- 借金をまとめる主な方法と、それぞれの仕組みや特徴
- 金利や毎月の返済額、返済管理にどのような影響があるのか
- 借金をまとめる際のメリット・デメリット
複数の借金を一つにまとめられる?
複数の金融機関から借金をしている場合でも、借入先を一つにまとめることは可能です。このような方法は一般的に借金の一本化と呼ばれています。
借金を一本化すると返済先や返済日が一つに集約されるため、毎月の管理がしやすくなるのが特徴です。また返済日を把握しやすくなることで、支払い忘れや口座残高不足といったリスクを減らせます。条件次第では、金利が下がったり毎月の返済額が軽減されたりする可能性もあります。
ただし、借金をまとめるには金融機関の審査を受ける必要があり、誰でも利用できるわけではありません。また月々の負担を抑えるために返済期間を延ばし過ぎると、利息の支払いが長期化し、総返済額が増える場合があります。
「借金をまとめる=必ず得をする」とは限らないため、仕組みを理解した上で慎重に判断することが重要です。
複数の借金を一つにまとめる主な方法
借金を一本化する方法は大きく3つあり、それぞれ仕組みや特徴が異なります。
借入状況によって向き・不向きが分かれるため、次項で確認していきましょう。
おまとめローン
おまとめローンとは、借金の一本化を目的とした借り換え専用のローンです。
新たに融資を受け、その資金で複数の借金を完済し、返済先を1社にまとめる仕組みとなっています。消費者金融や銀行が提供しており、商品によって金利や対象となる債務の範囲は異なります。
多くの場合、おまとめローンは返済専用の商品であり、カードローンのように途中で追加借入を行うことは原則できません。そのため、借金を増やさず着実に残高を減らしていきたい方に向いています。
なお貸金業者が提供するおまとめローンは、貸金業法における総量規制(年収の3分の1を超える貸付を原則禁止とする決まり)の例外に該当する場合があります。ただし、年収の3分の1を超える借入が必ず認められるわけではなく、個々の審査で判断されます。
制度を正しく理解し、条件を確認した上で利用を検討することが大切です。
カードローン
カードローンを利用し、その資金を他社への返済に充てることで、借金を一本化する方法もあります。この場合、利用限度額の範囲内で借入を行い、複数の借金をまとめて返済します。
カードローンの特徴は、返済の途中であっても追加で借入ができる点です。一方で、自由に借入ができることはリスクにもなり得ます。返済が進んでいるにもかかわらず再度借入を行い、結果的に借金が増えてしまうケースも少なくありません。
利便性だけで判断せず「借金を減らす」という目的を見失わないよう注意する必要があります。
有担保ローン
借金をまとめる方法として、有担保ローンを利用するケースもあります。
有担保ローンは、不動産などの担保を提供することで、比較的低金利かつ高額な借入が期待できる点が特徴です。ただし、返済が滞った場合には担保を失うリスクがあり、また不動産鑑定などの手続きに時間や費用がかかる点にも注意が必要です。
担保にできる不動産などがあり、なおかつ一本化した後に滞納せず確実に返済できる場合に適した選択肢といえるでしょう。一方、収入が不安定な場合など返済計画に不安がある場合は、担保とした不動産などを失うリスクを見込んでおかなければなりません。
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借金をまとめられる金融機関の種類
借金を一本化する方法は一つではなく、利用できる金融機関には以下のような種類があります。
- 消費者金融
- 銀行
- 労働金庫
金融機関ごとに金利水準や審査の厳しさ、融資までにかかる時間などが異なるため、どこを選ぶかは重要な判断ポイントです。自分の借入状況や返済計画に合った選択をするためにも、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
消費者金融
消費者金融は、借金をまとめる際にスピードを重視したい人に向いている金融機関です。
審査が比較的早く、条件が整えば即日融資に対応している会社もあります。そのため返済日の調整を急ぎたい場合や、早めに一本化したい場合に選択されます。
金利は年3.0〜18.0%程度が目安で、銀行と比べると高めに設定される傾向があるのが特徴です。パートやアルバイトといった雇用形態でも、安定した収入があれば申し込みできるなど、柔軟な対応も期待できます。
また消費者金融が提供するおまとめローンは、貸金業法における総量規制の例外として扱われる場合があります。
銀行
銀行のおまとめローンは、金利の低さを重視したい方に向いている選択肢です。
金利は年2.0〜15.0%程度が目安で、消費者金融より低めに設定される傾向があります。また利用限度額が高く設定されることが多く、多額の借入をまとめたい場合に検討されやすい金融機関です。
一方で銀行は審査に時間がかかりやすい点に注意が必要です。即日融資が難しい理由として、慎重な審査体制が取られていることが挙げられます。申込者の収入状況や勤務先、信用情報などを総合的に確認するため、結果が出るまでに数日~2週間程度かかります。
審査基準も比較的厳しく、安定した収入や過去の返済実績が重視されます。「銀行なら必ず低金利で借りられる」「審査に通りやすい」といったものではないため、自身の状況を冷静に見極めることが大切です。
時間に余裕があり、長期的な返済負担を抑えたい方に向いている選択肢といえるでしょう。
労働金庫
労働金庫は、比較的低金利で借金をまとめられる可能性がある金融機関です。
金利の目安は年5.0〜7.0%程度であり、条件によっては銀行よりも有利になるケースもあります。
ただし、審査には1週間以上かかることが多いため、即時性を重視する方には向いていないでしょう。また利用できるのは、居住地や勤務先の地域に対応した労働金庫に限られる場合があります。さらに労働組合や生協などの団体会員であることが条件となるケースもあり、誰でも自由に利用できるわけではありません。
労働金庫は営利を目的としない協同組織であり、団体会員や地域の勤労者を支える役割を担っています。そのため短期的な利便性よりも、長期的に安定した返済を重視したい人に向いています。
利用条件や審査期間を事前に確認し、自分の状況に合うかどうかを見極めることが重要です。
借金をまとめるメリット
借金を一本化することで返済管理の負担軽減や返済条件の見直しなど、いくつかのメリットが期待できます。
ここでは代表的なメリットを3つ紹介していきます。
返済管理がしやすくなる
複数の金融機関から借入をしていると、返済日や返済金額、返済先がそれぞれ異なり、管理が煩雑になりがちです。毎月何度も返済日があり口座残高を都度確認しなければならない状況は、大きな負担になるでしょう。
借金を一本化すれば、返済日と返済先が一つに集約されます。月に1回の返済となることで、返済スケジュールが分かりやすくなり計画も立てやすくなるでしょう。返済忘れや残高不足による遅延のリスクを減らせる点もメリットです。
このように多重債務の状態が整理されることで、継続して返済できる環境を整えられるのが大きな利点といえるでしょう。
金利や毎月の返済額を抑えられる場合がある
借金をまとめることで、金利や毎月の返済額が抑えられる場合があります。
利息制限法では、以下のように借入金額に応じて上限金利が定められています。
- 10万円未満:20%
- 10万円以上100万円未満:18%
- 100万円以上:15%
複数の少額借入をまとめて、高金利のローンから低金利のローンへ借り換えられれば、利息負担が軽減される可能性があります。その結果、毎月の返済額が下がるケースもあります。
総量規制の例外として扱われる場合がある
通常であれば、消費者金融からの借入は原則として年収の3分の1までに制限される「総量規制」の対象となります。これは過剰な借入を防ぐための制度です。
ただし、おまとめローンは「顧客に一方的に有利となる借り換え」や「借入残高を段階的に減らすための借り換え」として、例外貸付に該当する場合があります。審査次第では年収の3分の1を超える借入が認められる可能性があります。
総量規制の例外であっても審査が緩くなるわけではありません。安定した収入や返済能力が重視され、延滞歴などの信用情報もしっかりと確認されます。「総量規制が適用されない」「誰でも利用できる」と誤解せず、制度の前提を理解した上で検討することが大切です。
借金をまとめるデメリット・注意点
借金を一本化すると管理が楽になる一方で、注意するべきデメリットも存在します。
ここでは、借金をまとめる際に知っておきたいデメリット・注意点を解説します。メリットだけを見て判断すると、思わぬ負担につながることもあるため、しっかりと確認しておきましょう。
総返済額が増える可能性がある
借金をまとめても必ず返済総額が減るとは限りません。毎月の返済額を抑えるために返済期間を長く設定すると、利息を支払う期間が延び、結果として総返済額が増える可能性があります。
たとえ金利が下がったとしても返済期間が大幅に延びれば、一本化前よりも支払総額が多くなるケースもあるので注意しましょう。月々の返済額が軽くなることと、最終的な総返済額が減ることは別の考え方です。
総返済額を抑えるには、繰上返済や臨時返済を活用し返済期間を短縮する工夫が有効です。事前に返済シミュレーションを行い、返済計画を確認しておくことが重要といえるでしょう。
審査が厳しい傾向にある
おまとめローンを利用するには、金融機関の審査を受ける必要があります。この審査は一般的なキャッシングと比べて厳格に行われる傾向にあるのが特徴です。
審査では安定した収入があるか、現在の借入状況はどうか、過去に返済の遅れがないかといった点が重視されます。特に年収に対して借入額が多い場合は、返済能力に不安があると判断される可能性があります。
また延滞や債務整理の履歴が信用情報に残っている場合、おまとめローンの利用はほぼ難しいと考えておく必要があります。借入金額が高額になるほど、金融機関側のリスクも大きくなるため、審査はより慎重になります。
誰でも利用できるわけではないことを理解し、自身の状況を把握した上で検討することが大切です。
追加の借入ができない場合が多い
おまとめローンは、借金を減らすことを目的とした返済専用の商品であるケースが多く、原則として追加の借入はできません。カードローンのように、限度額の範囲内で繰り返し借入をできる仕組みとは異なります。
この制約は借金を確実に減らしていきたい方にとって好都合な仕組みといえますが、一方で急に大きな出費が発生した際には不便さを感じることがあります。
急な出費が発生する可能性があるかを含め、自分が何を重視するのかを整理した上で、利用するかどうかを検討するとよいでしょう。
借金の総額が減るわけではない
借金を一本化しても、借金の元本そのものが減るわけではありません。しかし、返済先が1社になることで、あたかも借金が減ったように感じやすい点には注意が必要です。
一本化によって安心してしまい、支出のバランスが崩れてしまうと再び多重債務に陥るリスクもあります。借金を減らすには、しっかりと自制心を持ち、家計管理を見直すことが欠かせません。
すでに返済が厳しい状況にある場合は一本化だけにこだわらず、債務整理も視野に入れて弁護士などの専門家に早めに相談しましょう。
毎月の返済が
不安になってきた方へ
いまは「どう対処すればよいか分からない」
という状況でもご相談いただけます。
ご家族や職場に知られずに解決する方法も
ご提案可能です
- 相談料は何度でも0円
- 分割払い対応
- 最短で即日取り立てストップ
借金をまとめるまでの手続きの流れ
借金を一本化するまでには、いくつかの段階的な手続きがあります。あらかじめ全体の流れを把握しておくことで、不安を減らし落ち着いて進めることができるでしょう。
ここからは、借金をまとめるまでの基本的な流れを解説します。
1.申し込みと併せて書類を提出する
借金をまとめる最初のステップは、金融機関への申し込みと必要書類の提出です。
申し込みは、公式Webサイトや電話、店舗などから行うのが一般的です。提出が求められる主な書類には、運転免許証などの本人確認書類があります。また借入額によっては源泉徴収票や給与明細といった収入証明書が必要になる場合もあります。さらに、現在の借入状況を確認するため、返済予定明細書などの提出を求められることもあるようです。
書類に不備があると審査に時間がかかる原因になります。スムーズに手続きできるよう、各金融機関に確認の上で漏れなく書類を準備しましょう。
2.審査の結果を待つ
申し込みと書類提出が完了すると、金融機関による審査が行われます。
審査では提出された書類などを基に、以下のような項目を確認し、返済能力や信用情報が審査されます。
- 収入額
- 勤続年数
- 現在の借入状況
- 過去の返済履歴と延滞の有無 など
審査結果は、電話やメールなどで通知されるのが一般的です。審査にかかる期間は金融機関によって異なり、数日から1週間以上かかる場合もあります。また審査の途中で追加書類の提出を求められることもあります。
3.審査に通過後、契約を締結する
審査に通過した後は、正式な契約手続きに進みます。
契約はWebやスマホアプリ、店舗、郵送など、金融機関ごとに定められた方法で行います。この段階では、金利や毎月の返済額、返済期間などの契約内容をしっかり確認することが重要です。契約書面は細かい条件まで目を通し、不明点があれば契約前に必ず確認しましょう。
なお、審査に通過したからといって、必ず契約しなければならないわけではありません。条件を確認した上で、納得できない場合は見送ることも可能です。
契約が完了すると、既存の借金を清算するための融資実行に向けた準備が整います。
4.既存の借金を完済する
契約後、融資された資金を使って、現在抱えている複数の借金を完済します。おまとめローンでは金融機関が利用者に代わって、元の借入先へ直接振り込みを行うケースも多く見られます。
全ての返済が完了すると、これまでの借入先の債務はなくなり、返済先は1社に集約されます。各借入先の残高がゼロになっているかを確認しておくと安心です。
5.新しい計画に従い返済を始める
借金の一本化が完了した後は、新しく契約した金融機関に対して、月に1回の返済を行います。
返済先や返済日が一つになるため、管理の負担が軽減されるでしょう。ただし、借金の元金そのものが減ったわけではないため、計画的に返済を続けることが重要です。先述の通り、余裕があるときに繰上返済を行えば、利息を抑えて返済期間を短縮できる可能性があります。
併せて家計管理を見直し、無理のない返済計画を立て直すことも大切です。完済までの道のりを意識しながら、モチベーションを保って返済を続けましょう。
まとめ
複数の借金をまとめる方法には、おまとめローンやカードローン、有担保ローンなどのいくつかの選択肢があります。借金をまとめると返済管理がしやすくなる一方で、条件によっては総返済額が増えたり、追加の借入ができなくなったりする可能性もあるため注意が必要です。
借金の一本化は誰にとっても適切とは限らず、収入や借入状況によって向き・不向きが分かれます。自分だけで判断が難しい場合は、早めに弁護士などの専門家へ相談するとよいでしょう。
ライズ綜合法律事務所では、月間4,000件、年間5万件の相談実績をもとに、借金問題について丁寧なアドバイスを行っています。電話・メール・LINEでの相談が可能で、相談料は無料です。借金の返済に少しでも不安を感じている方は、一人で抱え込まず、ぜひお気軽にご相談ください。
このページの監修弁護士

弁護士
久松亮一(弁護士法人ライズ綜合法律事務所)
東京大学法学部、及び法政大学法科大学院卒。
2012年弁護士登録。
弁護士歴10年以上の知見を活かし、法律の専門家として、債務整理・慰謝料請求・立ち退き問題など、同事務所が取り扱う幅広い法律問題に従事している。