債務整理
2026/08/31
債務整理をしてもスマホ・携帯契約はできる?機種変更や乗り換えは可能?

借金の返済に悩みながらも「債務整理をしたらスマホが使えなくなるのではないか」と不安を感じていませんか。日常生活での連絡はもちろん、決済や各種手続きなど、今や携帯電話は生活に欠かせない存在です。そのため「携帯だけは残したい」と考える方も多いでしょう。
実際には、債務整理をしたからといって必ず携帯電話が強制解約されるわけではありません。携帯料金や端末代金の支払い状況、選択する手続きによっては、現在のスマホをそのまま使い続けられるケースもあります。一方で、滞納状況や手続きの進め方によっては、強制解約や端末の分割購入が難しくなることもあるため注意が必要です。
本記事では、債務整理後も携帯電話を使い続けられるケースや強制解約になる条件、ブラックリストとの関係、手続きごとの影響について解説します。また債務整理後に新しいスマホを契約する方法や、携帯電話を維持するための具体的な対策についても紹介します。スマホを残しながら債務整理を進めたい方は、ぜひ参考にしてください。
【この記事で分かること】
- 債務整理後も携帯電話を使い続けられるケースと強制解約になるケース
- 携帯ブラック・信用情報機関への事故情報登録など携帯契約への影響
- 債務整理後にスマホを維持・新規契約するための具体的な対処法や注意点
債務整理後も携帯電話は使い続けられる?
債務整理をしたからといって必ず利用中の携帯電話が強制解約されるわけではありません。ここでは債務整理後に携帯電話を使い続けられるケース・強制解約になる恐れがあるケースをそれぞれ解説します。
使い続けられるケース
携帯電話の通信料金や端末代金の分割払いに滞納がなく、これまで通り支払いを続けられる場合は債務整理後もスマホをそのまま利用できます。また端末代をすでに一括で支払い終えており、通信料にも未払いがない場合も基本的に契約に影響は出ません。
債務整理は、あくまで整理対象にした借金について行う手続きです。そのため、対象から外している携帯会社との契約が、すぐに解除されるわけではありません。
ただし、重要なのは支払いを継続することです。債務整理後も利用料金を滞納すると、利用停止や強制解約につながる恐れがあります。
強制解約になる恐れがあるケース
携帯電話を強制解約される主な原因は、以下の2つのケースがあります。これらは携帯会社に対して不払いという実害を与える状況で、契約約款に基づき厳格に対処されるため、事前の把握が不可欠です。
携帯料金を滞納している場合
携帯料金の滞納が続くと、債務整理の有無に関係なく、回線停止や強制解約となる可能性があります。一般的には、支払い期限を過ぎると督促通知が届き、その後も未払いが続くと通信制限や利用停止が行われます。
さらに、長期間滞納した場合は強制解約となり、TCA(電気通信事業者協会)などへ不払者情報が共有されるケースがあります。いわゆる「携帯ブラック」と呼ばれる状態です。
この情報が共有されると、現在の回線が利用できなくなるだけではなく、他社での新規契約やMNPによる乗り換え審査にも影響が出る可能性があります。家族回線やセット契約にも影響する場合があるため注意が必要です。
携帯会社を債務整理の対象にした場合
端末の分割払いや料金滞納がある状態で携帯会社を整理対象に含めると、支払い不履行として強制解約される可能性が高いです。自己破産や個人再生では、全ての債権者を対象にしなければならないため、端末代金の残額や通信料金の未払い分も整理対象となります。
一方、任意整理は対象とする債権者を選べる手続きです。携帯会社を対象から外し、通信料金や端末代金の支払いを継続すれば、スマホを残せる可能性があります。ただし、任意整理を選んだとしても、既に料金滞納が発生している場合や、携帯会社側の判断によっては解約される可能性があるため注意が必要です。
携帯の契約に関わるブラックリストの種類
携帯契約に関して「ブラックリスト」という言葉を耳にすることがあります。しかし、実際には複数種類の情報管理が存在しており、影響範囲も異なります。
ここでは、いわゆるブラックリストと呼ばれるもののうち、携帯契約に関係するものについて紹介します。
TCAや携帯会社独自のブラックリスト
TCAは大手通信事業者が加盟する業界団体です。未払いが一定期間続いた場合、各社で情報共有され、新規契約や他社乗り換えの審査へ影響する可能性があります。これは一般的に「携帯ブラック」と呼ばれます。
一方、各携帯会社が独自に保有する「社内ブラック」と呼ばれるものもあります。過去に料金を踏み倒したり、債務整理の対象になったりした場合、携帯会社内部に記録が残ることがあるのです。
この場合、未払いを完済した後であっても、同じ会社での再契約が難しくなる可能性があります。ただし、運用基準は各社異なるため、一律に判断されるわけではありません。
信用情報機関のブラックリスト
借金やクレジットカード、携帯端末の支払いを滞納した場合や、債務整理の手続きを取った場合、CICなどの信用情報機関へ事故情報が登録されることがあります。これもいわゆる「ブラックリストに載る」といわれる状態です。
事故情報が登録されると、支払い能力に問題があると判断されやすくなります。その結果、携帯端末の分割払い審査に通りにくくなる可能性があるのです。
事故情報は、完済や手続き終了後から5〜7年程度残るとされています。その間は、携帯を現金一括払いで購入するなど他の方法を検討する必要があります。
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債務整理の手続きごとの携帯契約への影響
債務整理には任意整理、個人再生、自己破産の3種類があり、どの手続きを選ぶかによって携帯契約への影響は変わります。ここでは、それぞれの債務整理手続きが携帯契約へどのような影響を与えるのかを説明します。
任意整理の場合
任意整理は、あくまでも債権者との私的な交渉であるため、整理する対象とするかを選べます。そのため、携帯会社を対象から外せば、解約リスクを回避できます。消費者金融やカードローンのみを任意整理し、携帯料金や端末代金を通常通り支払えば、契約に影響が出にくいでしょう。
ただし、料金をクレジットカードで支払っている場合は、カードが利用停止になることで意図せず滞納してしまう危険性があるため注意が必要です。そのため、任意整理を進める前に支払い方法を口座振替やコンビニ払いなどに変更しておくといった対策を取っておきましょう。
個人再生の場合
個人再生では、「債権者平等の原則」が適用されます。そのため、特定の債権者だけを手続きから除外することは基本的にできません。携帯会社に端末代金の残債や通信料金の未払いがある場合、その債務も整理対象になり、携帯電話が強制解約される可能性が高まります。
一方で、端末代金を完済済みで、通信料金にも滞納がない場合は、個人再生後も継続利用できるケースがあります。
また個人再生後は信用情報へ事故情報が登録されるため、新たな端末分割購入は難しくなる可能性があります。そのため、現在の端末状況を事前に確認しておくことが重要です。
自己破産の場合
自己破産も、原則として全ての借金を対象とする手続きであるため、端末残債や滞納がある場合は強制解約される可能性が高いです。ただし、代金が完済されている場合は携帯会社への債務は存在しないため、基本的には生活必需品として手元に残すことができます。しかし、購入金額が非常に高額な端末や複数台の契約がある場合は、資産として処分される恐れがあるので注意が必要です。
例えば、最新の高額スマホを複数所有している場合には、裁判所から処分対象と判断される可能性があります。一般的なスマホ1台である場合は、自由財産として認められるケースが多いです。
債務整理後も携帯電話を使い続けるための対処法
債務整理の対象となる借金があっても、正しい対策を講じれば携帯電話の契約を維持することは可能です。強制解約を防ぐためには、手続きを依頼する前の準備や日々の支払い管理などが不可欠です。
ここでは、携帯電話を使い続ける具体的な3つの対処法を解説します。
携帯会社を対象から外して手続きを進める
携帯電話の端末代金の分割払いが残っている場合には、任意整理を選択して携帯電話会社を整理の対象から外すことが確実な対処法です。これにより、携帯電話会社との契約には影響が及ばず、分割払いや通信料の支払いをそのまま継続できるからです。個人再生や自己破産には、全ての借金を対象にするという原則があるため、このような一部のみを除外する方法は使えません。
例えば、消費者金融3社とスマホの分割代金がある場合、任意整理なら消費者金融3社だけ整理し、スマホ代は今まで通り支払うことが可能です。このように柔軟な対応ができるのが任意整理のメリットです。どの手続きを選択すべきなのかは、自分の借金総額とどうしても残したい契約を天秤にかけ、事前に弁護士などの専門家に相談した上で決定することが望ましいでしょう。
料金の支払い方法を切り替えておく
携帯電話料金をクレジットカード払いに設定している場合、債務整理をするとカードが強制解約され支払いができなくなってしまいます。そのまま放置した場合に携帯料金の未払いが発生し、回線の利用停止や強制解約などにつながる可能性があります。債務整理を開始する前に、支払い方法を銀行口座振替またはコンビニ払いなどへ変更しておくことが重要です。
変更手続きにはオンライン上で数日、書面であれば数週間かかることがあります。後回しにしている場合、変更が間に合わず、カードが止まった瞬間に未払いが発生します。早めにキャリアのマイページから手続きを済ませ、確実に銀行口座から引き落とされる状態を作っておきましょう。
利用料金を滞納しない
大前提として、債務整理中であっても携帯電話を維持するためには毎月の利用料金を確実に支払う必要があります。支払いが遅れると、利用停止や契約解除のリスクが高まります。スマホは仕事や生活に欠かせないため、使えなくなると大きな支障が生じるでしょう。そのため、家計管理の中でも携帯料金は優先度の高い支出として扱うことが重要です。
滞納防止のためには、以下のような対策が有効です。
- 自動引き落とし設定をして支払い忘れを防ぐ
- 家計を見直し無駄な支出を削減する
- 通信プランを変更し月額料金を抑える
無理のない範囲で家計を調整し、継続して支払いできる環境を整えることが大切です。
債務整理後に新たな携帯電話の端末を契約するには?
債務整理後でも過去に通信料の滞納(携帯ブラック)がなければ、新たな回線契約を結ぶ、あるいは他社への乗り換えは可能です。しかし、信用情報機関に事故情報が登録されている期間中は、支払い能力に問題があると見なされ、端末の分割払いの審査に通ることが非常に困難になります。新たに端末を入手するには、これまでとは違う工夫が求められます。
端末を現金一括払いで入手する
端末を現金一括払いで購入する場合には信用情報の審査が行われないため、債務整理後でも入手できます。最新機種は15万円〜20万円と高額で手が出にくいですが、型落ちのモデルや数万円程度の中古端末、SIMフリー端末などを選べば一括での購入も可能です。
例えば、中古スマホ販売店やフリマアプリなどで、予算3万円程度の状態のよい中古端末を現金で購入するケースを考えてみましょう。この場合には、ローンの審査は発生しません。購入した端末に、現在使っているSIMカードを差し替えたり、新しく格安SIM(MVNO)の契約を結んだりした場合、問題なく携帯電話を利用することが可能となります。
安価な端末を選ぶ
購入する携帯電話端末の価格が10万円以下の場合は、少額店頭販売品として割賦販売法の特例が適用され、年収などから算出する支払可能見込額の調査が省略されることがあります。これにより、事故情報が登録されている状態(ブラック状態)でも、例外的に分割払いで購入できる可能性があります。
※参考:e-Gov法令検索.「割賦販売法施行規則」第73条.
https://laws.e-gov.go.jp/law/336M50000400095 ,(参照2026-08-18).
例えば、格安スマホのキャンペーンなどで端末価格が実質3万円や5万円に設定されているモデルであれば、一般的なローン審査よりも基準が緩和されることがあるのです。ただし、これまで携帯電話料金そのものの延滞や滞納がある(TCAに情報がある)場合、この特例が認められず、審査に落ちてしまうので注意が必要です。あくまで借金のブラックはあるが、携帯料金は綺麗に払ってきた人向けのチャンスといえます。
プリペイド端末を利用する
一般的な携帯電話の契約(ポストペイ型)が難しいケースでは、本人確認のみで購入できるプリペイド型の携帯電話やスマホなどを利用する方法があります。この方法ではクレジットカードや銀行口座が不要で、使いたい分のデータ容量や通話料金を前払いしてチャージする仕組みとなっているため、審査が比較的緩いのが特徴です。
例えば、どうしても仕事で電話番号が必要なものの、過去の滞納でどこのキャリアとも契約できないという場合の救済措置となります。ただし、一般的な携帯電話のプランよりも通話料やデータ単価が割高になる傾向があるため、他の方法で購入・契約できなかったときの最終手段として検討しましょう。
家族名義で契約する
自分の名義で端末の分割購入や回線契約などができないケースでは、信用情報に問題のない家族(配偶者や親など)の名義で携帯電話を購入・契約してもらうという方法があります。例えば、夫が債務整理中でブラックリストに載っている場合は、安定した収入と良好な信用情報を持つ妻の名義で契約を結ぶなどの形です。ただし、契約者と実際の利用者が異なるケースでは、携帯電話不正利用防止法違反などに該当する名義貸しにならないように注意が必要です。
多くの携帯会社では、家族間であれば利用者登録をすることで正当に利用が認められます。また支払い義務は契約者家族が負うことになるため、利用料金や端末代金を誰が実質的に負担するか家族間で事前に明確に決めておくことがトラブル防止のために重要です。
事故情報が消えた後に分割払いを申し込む
債務整理により登録された信用情報機関の事故情報は、借金完済(または手続き完了)から約5〜7年が経過すると抹消されます。事故情報が消えればブラック状態から回復するため、再び自分の名義で最新機種の分割払いを申し込めるようになります。
例えば、30代で任意整理を終え、5年かけて完済した後に40代で再び最新のiPhoneを分割で購入できるようになるなどのケースです。ただし、期間が経過しても自動的にブラックが解除されましたと通知が来るわけではありません。分割払いを申し込む前に、CICなどの信用情報機関へ自ら情報の開示請求を行い、事故情報が完全に消えているのかを自分の目で確認することが推奨されます。一度審査に落ちた場合には履歴もしばらく残るため、慎重に確認してから申し込むのが賢明です。
毎月の返済が
不安になってきた方へ
いまは「どう対処すればよいか分からない」
という状況でもご相談いただけます。
ご家族や職場に知られずに解決する方法も
ご提案可能です
- 相談料は何度でも0円
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債務整理に伴う携帯の契約に不安がある場合は弁護士へ相談を
債務整理による携帯契約への影響が不安な場合、一人で抱え込まずに弁護士などの専門家へ相談しましょう。自分だけで判断して誤った支払いをしたり、無理に解約を避けようとして手続きを遅らせたりすると、かえって状況が悪化することもあります。弁護士へ相談・依頼するメリットを紹介します。
状況に合った解決策を提案してもらえる
借金の総額や収入、財産の状況は人によって違うため、最適な債務整理の手続きもそれぞれ異なります。弁護士に相談すれば、依頼者の具体的な状況を踏まえた上で、任意整理、自己破産、個人再生の中から最も効果的な方法を提案してもらえます。
例えば「現在の仕事で使っているスマホの番号だけはどうしても変えたくない」などの希望があれば、弁護士はそれを踏まえ任意整理を優先的に検討してくれるでしょう。また携帯電話への影響を具体的に想定し、支払い方法の変更タイミングなどのように、希望を実現するための具体的なロードマップを提示してくれます。
依頼すれば債権者からの督促が止まる
弁護士に債務整理を正式に依頼し、弁護士が債権者へ受任通知を送付した場合、最短即日で債権者からの督促や取り立てがストップします。これは貸金業法で定められた法的な効力によるものです。
例えば、毎日鳴り止まなかった督促電話あるいはポストに届く催促状などに怯える日々から解放されます。借金の返済に追われるプレッシャーから解放され、精神的な余裕を取り戻せば、冷静にこれからの生活について考えることができます。督促が止まっている間に、専門家のアドバイスを受けながら無理のない現実的な返済計画を立てましょう。
複雑な債務整理の手続きをサポートしてもらえる
債務整理の手続きにおいては、債権者との利息カットの交渉や裁判所への膨大な提出書類の作成など、複雑で専門的な知識が求められるプロセスが多く含まれます。
個人再生や自己破産では家計収支表や財産目録などを正確に作成しなければなりませんが、一般の方が働きながらこれらを不備なく揃えるのは至難の業です。弁護士に依頼した場合、債権者を説得するための交渉や法的な手続きを全面的に任せることができ、依頼者の労力を大幅に削減できます。収支の洗い出しなどのサポートも受けながら、専門家の力を借りて安全かつ確実に手続きを進めるとよいでしょう。
まとめ
債務整理をしても、滞納がなく端末代を完済している場合、今のスマホを使い続けることは可能です。任意整理によって携帯会社を対象から外したり、事前に支払い方法を口座振替へ変更したりするといった対策を講じ、生活の命綱である連絡手段を守りましょう。ブラックリスト期間中も、一括購入などの工夫で新規契約も可能です。
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このページの監修弁護士

弁護士
久松亮一(弁護士法人ライズ綜合法律事務所)
東京大学法学部、及び法政大学法科大学院卒。
2012年弁護士登録。
弁護士歴10年以上の知見を活かし、法律の専門家として、債務整理・慰謝料請求・立ち退き問題など、同事務所が取り扱う幅広い法律問題に従事している。