債務整理
2026/09/11
個人再生でやってはいけないこと15選 失敗を防ぐ方法を解説

「個人再生をしたいけれど、知らないうちに不利な行動をしてしまわないか不安」「手続き中にやってはいけないことを知っておきたい」と感じている方もいるのではないでしょうか。
個人再生は、借金を大幅に減額しながら生活再建を目指せる手続きですが、手続き中には守るべきルールがあります。例えば、一部の債権者だけに返済する偏頗弁済や、新たな借入、財産を隠す行為などは、再生計画の認可に悪影響を及ぼす可能性があります。
一方で、事前に注意点を理解し、適切に対応すれば、過度に恐れる必要はありません。弁護士へ早めに相談し、家計管理や必要書類の準備を進めることで、手続きをスムーズに進めやすくなります。
本記事では、個人再生でやってはいけないこと15選を整理した上で、失敗を防ぐための対策や、万が一認可が難しくなった場合の対処法まで分かりやすく解説します。
【この記事で分かること】
- 偏頗弁済や財産隠し、新たな借入を始めとする個人再生で避けるべき行動
- 履行テストや家計管理、弁護士との連携など、再生計画の認可を目指すための対策
- 再生計画の変更や自己破産への切り替えなど、返済継続が難しくなった場合の対処法
個人再生でやってはいけない15のこととは?
個人再生とは、裁判所の認可を得て、借金を大幅に減額した上で、原則3〜5年かけて分割返済していく手続きです。住宅ローン特則を利用すれば、自宅を残しながら生活再建を目指せる可能性もあります。
一方で、手続き中には守るべきルールがあり、不適切な行動をすると再生計画が認可されない場合があります。特に、特定の債権者への優先返済や新たな借入、財産隠しなどは重大な問題になりやすいため注意が必要です。
ここでは、個人再生でやってはいけない代表的なNG行為について説明します。
1.特定の債権者だけに返済する
個人再生では「債権者平等の原則」が重視されるため、一部の債権者だけを優先して返済する「偏頗弁済(へんぱべんさい)」は禁止されています。全ての債権者を公平に扱う必要があり、特定の相手だけに返済することは原則として認められません。
例えば、「親族には迷惑をかけたくない」「勤務先からの借入だけは先に返したい」と考え、申し立て直前に一部の債権者へだけ返済するケースがあります。しかし、このような行為は公平性を欠くものと判断される可能性があります。
偏頗弁済が発覚した場合、返済した金額が清算価値に加算され、結果として返済総額が増えることがあります。また、悪質性が高いと判断されると、再生計画が認可されない可能性もあるため注意が必要です。
なお、通常の生活費や公共料金の支払いまで直ちに問題になるわけではありません。判断に迷う場合は、独断で支払わず、事前に弁護士へ相談することが重要です。
2.新たな借入をする
個人再生の手続き中に新たな借入をすることは避けるべきです。借金を整理するための手続き中にさらに債務を増やすと、裁判所や債権者から「返済意思や生活改善の意思が乏しい」と判断される可能性があります。
例えば、生活費不足や急な出費を理由に、消費者金融やカードローンから追加で借入をするケースです。少額であっても、再生計画との整合性が崩れる原因になります。
また、申し立て前であっても、「個人再生をする前提で返済困難と分かっていながら借り入れた」と判断されると、問題視される可能性があります。特に、複数社から短期間で借入を繰り返す行為には注意が必要です。
発覚した場合、債権者から反対意見が出されるだけでなく、手続きの信頼性自体を疑われるおそれがあります。資金繰りが厳しい場合は、自力で借入を増やすのではなく、早めに弁護士へ相談することが大切です。
3.財産を隠すために名義変更や贈与をする
個人再生では、保有財産の内容が返済額に影響するため、財産を隠す目的で名義変更や贈与を行うことは禁止されています。このような行為は「詐害行為」と判断される可能性があります。
例えば、不動産や自動車を家族名義へ変更したり、市場価格より著しく安い価格で売却したりするケースが典型例です。また、預貯金を親族口座へ移す行為も問題視されることがあります。
裁判所や個人再生委員は、通帳履歴や財産状況を細かく確認します。そのため、「少しなら分からないだろう」と考えても、不自然な資産移動は発覚する可能性が高いでしょう。
財産隠しが判明した場合、再生計画が認可されないだけでなく、手続き全体への信用を失う原因になります。財産処分を検討する場合は、自分で判断せず、必ず弁護士へ相談してください。
4.クレジットカードの利用を継続する
個人再生を検討している段階や手続き中にクレジットカードを使い続けることは、実質的に新たな借入を行うのと同じです。そのため、原則としてカード利用は停止する必要があります。
特に注意したいのが、クレジットカードの現金化です。これは、カードで購入した商品を換金して現金を得る行為であり、カード会社の規約違反に当たるだけでなく、裁判所からも問題視されやすい行為です。
例えば、金券やブランド品、ゲーム機などをカードで購入し、すぐに売却して現金化するケースがあります。このような行為は、不自然な資金調達と判断される可能性があります。
また、日常的な少額利用であっても、返済困難な状況で利用を続けること自体が問題視される場合があります。弁護士へ依頼した後は、カードを処分する、アプリ決済との連携を解除するなど、誤利用を防ぐ対策を取ることが重要です。
5.手続き中に高額な買い物をする
個人再生の手続き中は、収入に見合わない高額な買い物や贅沢な支出を控える必要があります。裁判所は「今後も継続して返済できるか」を重視しており、浪費と受け取られる行動は不利に働く可能性があります。
例えば、申し立て後に高級時計やブランド品を購入したり、高額な旅行へ出かけたりするケースです。こうした支出は、「生活再建を目指しているとは言い難い」と判断されるおそれがあります。
また、高額商品を一括購入して預貯金を大きく減らすと、財産状況の説明を求められる場合もあります。特に、ボーナスや退職金などのまとまった資金を短期間で使い切る行為には注意が必要です。
もちろん、生活に必要な支出まで制限されるわけではありません。しかし、個人再生中は家計管理が重要になるため、「本当に必要な支出か」を意識しながら生活することが大切です。
6.家計収支を実態よりも良く見せる
個人再生では、家計収支表や家計簿をもとに「継続して返済できるか」が審査されます。そのため、収入を実際より多く見せたり、支出を少なく申告したりする虚偽記載は避けなければなりません。
例えば、本来は毎月赤字であるにもかかわらず、審査を有利に進めようとして家計簿を調整し、「毎月返済余力があるように見せる」ケースがあります。しかし、裁判所や再生委員は、給与明細や通帳履歴、家賃・光熱費の支払い状況などと照らし合わせながら内容を確認します。不自然な数字は発覚する可能性が高いでしょう。
また、一時的に知人から借りたお金を預金残高として見せるなど、実態と異なる資金状況を作る行為も問題視される可能性があります。
虚偽申告が発覚すると、再生計画の信用性が失われ、申し立てが認められないおそれがあります。場合によっては法的な責任を問われる可能性もあるため、家計状況はありのまま正確に申告することが重要です。
7.裁判所や再生委員に虚偽の説明をする
裁判所や個人再生委員に対して、借金の理由や財産状況について嘘をつくことは避けなければなりません。また、質問に対して説明を拒否したり、意図的に事実を隠したりする行為も問題になります。
例えば、「ギャンブルはしていない」と説明していたにもかかわらず、通帳履歴からオンラインカジノや競馬サイトへの入金履歴が見つかるケースです。一度でも虚偽説明が発覚すると、その後の説明全体の信用性が疑われやすくなります。
個人再生では、自己破産と異なり、ギャンブルや浪費があっても直ちに利用できなくなるわけではありません。しかし、裁判所は「誠実に手続きへ協力しているか」を重視するため、隠し事をすること自体が不利に働く可能性があります。
また、弁護士に対しても事実を隠すべきではありません。正確な情報が共有されないと、適切な再生計画を立てられず、結果的に手続き全体へ悪影響を及ぼすおそれがあります。
8.副業収入や臨時収入を報告しない
個人再生では、返済能力を判断するため、全ての収入を正確に申告する必要があります。会社からの給与だけでなく、副業収入やボーナス、臨時収入なども報告対象です。
例えば、フードデリバリーや動画配信、業務委託などで副収入を得ているにもかかわらず、「少額だから問題ないだろう」と考えて申告しないケースがあります。しかし、通帳履歴や確定申告書などから発覚する可能性があります。
また、手続き中にまとまった臨時収入を得た場合も注意が必要です。退職金、保険金、相続、賞与などは、返済能力や清算価値に影響する可能性があります。
もちろん、収入が増えたこと自体が直ちに不利になるわけではありません。重要なのは、隠さず誠実に報告することです。収入状況に変化があった場合は、自己判断せず、速やかに弁護士へ相談することが大切です。
9.必要書類の提出期限を守らない
個人再生は、裁判所が定めるスケジュールに沿って進行します。そのため、必要書類の提出期限を守らないと、手続きに重大な影響が出る可能性があります。
例えば、家計簿や通帳コピー、給与明細、資産目録などの追加提出を求められたにもかかわらず、対応を後回しにして期限を過ぎてしまうケースです。書類不備が解消されない状態が続くと、「手続きを適切に進める意思がない」と判断されるおそれがあります。
特に、再生計画案の提出期限は重要です。期限までに提出できない場合、手続きが廃止される可能性もあります。
また、役所から取得する書類や勤務先関連の資料などは、準備に時間がかかることがあります。直前で慌てないためにも、弁護士と連携しながら、余裕を持って準備を進めることが大切です。
10.弁護士や裁判所からの連絡を無視する
個人再生の手続き中は、弁護士や裁判所、個人再生委員から連絡が来ることがあります。これらを無視したり、長期間返信しなかったりすることは非常に危険です。
連絡内容には、書類の不足や修正依頼、面談日程の調整、追加説明の要請など、手続きに必要な事項が含まれています。そのため、対応が遅れると、手続き全体が止まってしまう可能性があります。
例えば、弁護士から何度も連絡が来ているにもかかわらず、「忙しいから後で返そう」と放置し、数週間連絡が取れなくなるケースです。このような状態が続くと、弁護士が業務継続困難と判断し、辞任する可能性があります。
また、裁判所からの呼び出しや補正指示を放置すると、「手続きを続ける意思がない」と判断され、再生手続きが廃止されるおそれがあります。
仕事や生活が忙しい場合でも、連絡にはできるだけ早く対応し、難しい事情がある場合はその旨を説明することが重要です。誠実な対応を継続することが、個人再生を円滑に進めるポイントといえるでしょう。
11.税金や社会保険料の滞納を放置する
税金や社会保険料は、個人再生をしても原則として減額されない「一般優先債権」に該当します。そのため、滞納したまま放置すると、手続きや今後の返済計画に大きな影響を及ぼす可能性があります。
例えば、住民税や国民健康保険料を長期間滞納し、自治体から差押予告通知が届いているケースです。税金の滞納処分による差し押さえは、個人再生中であっても止まらない場合があります。
もし給与や預貯金が差し押さえられると、再生計画どおりの返済を続けることが難しくなり、返済能力に問題があると判断される可能性があります。
また、税金や社会保険料を滞納している場合、裁判所から納付状況や分納計画について説明を求められることもあります。放置せず、早めに自治体や年金事務所へ相談し、分割納付などの対応を進めることが重要です。
12.履行テストの積み立てを怠る
個人再生では、裁判所や個人再生委員の判断により「履行テスト」が行われることがあります。これは、再生計画どおりに返済できるかを確認するため、一定期間、予定返済額を積み立てる制度です。
例えば、毎月4万円を返済する計画であれば、数カ月間にわたり、指定口座へ毎月4万円を積み立てるよう求められるケースがあります。
履行テストで積み立てが遅れたり、不足したりすると、「安定して返済を継続することが難しい」と判断される可能性があります。その結果、再生計画が認可されないおそれもあります。
また、履行テストは単なる貯金ではありません。実際に返済を継続できるかを見る重要な審査の一部です。そのため、生活費の見直しや固定費削減などを行い、積み立てを優先できる家計管理が求められます。
13.過度な浪費やギャンブルを続ける
個人再生の手続き中や認可後に、過度な浪費やギャンブルを続けることは避けるべきです。返済原資を失うだけでなく、裁判所から「生活改善の意思が乏しい」と判断される原因になる可能性があります。
例えば、パチンコや競馬、オンラインカジノ、FX取引、仮想通貨の投機などに生活費を使い込むケースです。高額課金や頻繁なブランド品購入なども、状況によっては浪費と見なされる場合があります。
個人再生は、自己破産のように「免責不許可事由」が直接問題になる制度ではありません。しかし、継続的に浪費をしていると、「今後も安定した返済が難しい」と判断される可能性があります。
また、認可後に再び借金や浪費を繰り返すと、せっかく立て直しかけた生活が再び破綻するおそれがあります。個人再生を成功させるには、家計管理の見直しと生活習慣の改善が重要です。
14.再生計画通りに返済しない
再生計画が認可された後は、計画どおりに返済を続ける必要があります。返済の遅延や滞納が続くと、再生計画が取り消される可能性があります。
例えば、急な出費を理由に「今月分は後回しにしよう」と自己判断で返済を遅らせるケースです。一時的な遅れであっても、繰り返されると返済継続が困難と判断されるおそれがあります。
個人再生は、債権者が借金の大幅な減額に応じることで成り立っている制度です。そのため、認可後の返済は非常に重視されます。
また、再生計画が取り消されると、減額前の借金へ戻る可能性があります。遅延損害金が加算されるケースもあり、経済的負担が大きくなるおそれがあります。
返済開始後は、口座残高の管理や自動引き落とし日の確認など、滞納を防ぐ工夫を継続することが大切です。
15.支払いが苦しくなっても放置する
個人再生の認可後に、病気や収入減少などで返済が難しくなった場合でも、そのまま放置してはいけません。滞納を続けると、再生計画の取消しにつながる可能性があります。
例えば、リストラや長期療養によって収入が大きく減ったにもかかわらず、誰にも相談せず連絡を絶ってしまうケースです。このような状況では、問題がさらに深刻化しやすくなります。
しかし、返済が難しくなった場合でも、状況によっては法的な救済措置を利用できる可能性があります。例えば、返済期間の延長を申し立てられるケースや、一定条件を満たす場合に「ハードシップ免責」が認められるケースがあります。
ハードシップ免責とは、やむを得ない事情で返済継続が困難になった場合に、残りの返済義務が免除される制度です。ただし、一定割合以上を返済済みであることなど、厳しい条件があります。
返済に不安を感じた時点で、早めに弁護士へ相談することが重要です。問題を放置せず、適切な対応を取ることが、生活再建を続けるためのポイントといえるでしょう。
個人再生での失敗を避けるための方法
個人再生を成功させるためには、単にNG行為を避けるだけでは不十分です。裁判所や債権者から「継続的に返済できる見込みがある」と判断してもらうためには、事前準備や日々の対応も重要になります。
特に、家計管理や書類準備、弁護士との連携などを適切に行うことで、手続きをスムーズに進めやすくなります。また、問題が起きた際に早めに相談する姿勢も、失敗を防ぐ上で欠かせません。
ここでは、個人再生での失敗リスクを減らすために意識したいポイントについて説明します。
債務整理に強い弁護士に依頼する
個人再生は、裁判所を通じて行う複雑な法的手続きです。必要書類も多く、返済計画の作成や裁判所対応も求められるため、弁護士などの専門家へ依頼することが一般的です。
弁護士へ依頼することで、手続きの流れや必要書類について具体的なアドバイスを受けられるほか、債権者からの督促を止められるメリットがあります。また、家計状況に応じて、個人再生が適切なのか、それとも任意整理や自己破産が適しているのかも判断してもらえます。
例えば、過去の通帳を紛失している場合でも、弁護士が銀行への取引履歴開示方法を案内してくれることがあります。住宅ローン特則の利用可否や、清算価値の考え方について助言を受けられる点も大きなメリットです。
また、個人再生では裁判所や個人再生委員への説明が重要になるため、専門家のサポートがあることで精神的負担も軽減しやすくなります。
なお、法律事務所によって対応方針や実績は異なります。個人再生や債務整理の実績が豊富な弁護士へ相談し、疑問点を確認しながら二人三脚で進めることが重要です。
スケジュール管理を徹底する
個人再生では、裁判所が定める提出期限や履行テストの積立日など、多くのスケジュール管理が必要になります。期限を守れないと、手続きが不利になる可能性があるため注意が必要です。
例えば、再生計画案の提出期限、追加書類の提出期限、個人再生委員との面談日程などがあります。これらを後回しにすると、手続きの遅延や不認可につながるおそれがあります。
また、履行テストや認可後の返済では、毎月決まった日に積み立てや返済を行う必要があります。そのため、口座残高の管理や家計の見直しも欠かせません。
特に、役所から取得する課税証明書や、勤務先から発行される給与関連書類などは、準備に時間がかかる場合があります。急な提出依頼にも対応できるよう、日頃から書類を整理しておくことが大切です。
スケジュール管理には、カレンダーアプリやリマインダー機能を活用するのも有効です。弁護士からの連絡を見落とさないようにし、早め早めに対応する意識を持つことで、手続きを円滑に進めやすくなるでしょう。
毎月の返済が
不安になってきた方へ
いまは「どう対処すればよいか分からない」
という状況でもご相談いただけます。
ご家族や職場に知られずに解決する方法も
ご提案可能です
- 相談料は何度でも0円
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個人再生に失敗してしまった場合の対処法
個人再生は、比較的認可率が高い手続きとされています。しかし、収入減少や返済計画の破綻、不認可などによって、予定どおり進まないケースもあります。
ただし、個人再生が難しくなったからといって、すぐに行き詰まるわけではありません。状況によっては、返済計画の変更やハードシップ免責、他の債務整理への切り替えなどを検討できる場合があります。
重要なのは、「返済できなくなった」「認可が難しそう」と感じた段階で放置しないことです。早めに弁護士へ相談することで、利用できる制度や選択肢を整理しやすくなります。
ここでは、個人再生がうまく進まなかった場合に検討したい対処法について説明します。
再生計画の変更を申し立てる
再生計画の認可後に、病気やリストラなどやむを得ない事情で返済が難しくなった場合には、裁判所へ「再生計画変更」の申し立てができる可能性があります。
これは、当初の返済計画を見直し、返済期間を延長することで、毎月の負担軽減を図る制度です。一般的には、最長2年まで返済期間を延長できる可能性があります。
例えば、3年で返済する予定だった計画を5年へ変更することで、毎月の返済額を減らし、生活再建を継続しやすくなるケースがあります。
ただし、どのような場合でも変更が認められるわけではありません。浪費や新たな借入など、本人に原因があるケースでは、認められない可能性があります。
また、返済を長期間滞納してからでは対応が難しくなる場合もあります。返済に不安を感じた段階で、早めに弁護士へ相談し、適切な手続きを検討することが重要です。
ハードシップ免責を申し立てる
再生計画の変更でも返済継続が難しい場合には、「ハードシップ免責」を利用できる可能性があります。
ハードシップ免責とは、病気や事故、失業など本人に責任のない事情によって返済不能になった場合に、残りの返済義務を免除してもらえる制度です。
ただし、利用するには厳しい条件があります。例えば、次のような要件を満たす必要があります。
- 本人に責任のない事情で返済が困難になったこと
- 再生計画に基づく返済額の4分の3以上をすでに支払っていること
- 今後も返済継続が困難であること
- 債権者の利益を著しく害しないこと
例えば、完済目前で重大な病気や事故によって働けなくなったケースなどが想定されます。
ハードシップ免責は、誰でも利用できる制度ではありません。しかし、不可抗力によって返済継続が不可能になった場合の重要な救済措置となるため、制度の存在を知っておくことは大切です。
自己破産や任意整理への切り替えを検討する
個人再生が不認可になった場合や、認可後に返済継続が困難になった場合には、自己破産や任意整理への切り替えを検討することもあります。
例えば、収入減少によって再生計画どおりの返済が難しくなり、今後も安定収入を見込めない場合には、自己破産が選択肢になることがあります。自己破産では一定の財産処分が必要になる場合がありますが、免責が認められれば借金の返済義務が免除される可能性があります。
一方で、借金総額が減少していたり、利息負担の調整だけで返済継続が可能だったりする場合には、任意整理へ切り替えられるケースもあります。
また、住宅ローン特則を利用できなくなった場合や、自宅維持が難しくなった場合など、状況によって適切な手続きは異なります。
個人再生が難しくなったからといって、絶望する必要はありません。現在の収入や財産状況を踏まえながら、どの方法が生活再建につながるのかを専門家と一緒に整理することが重要です。
まとめ
個人再生は、住宅などの財産を守りながら借金を大幅に減額できる可能性がある手続きです。一方で、偏頗弁済や新たな借入、財産隠し、返済遅延などの不適切な行為をすると、再生計画の不認可や取消しにつながる可能性があります。
また、個人再生では、単に借金を減額するだけではなく、「継続して返済できる生活を築けるか」も重視されます。そのため、家計管理を見直し、裁判所や弁護士へ誠実に対応することが重要です。
特に、返済が苦しくなった場合に放置しないことが大切です。状況によっては、再生計画の変更やハードシップ免責、他の債務整理への切り替えなどを検討できる可能性があります。早めに相談することで、選択肢を広げやすくなるでしょう。
もし、個人再生の手続きや返済計画に不安がある場合は、弁護士法人ライズ綜合法律事務所へご相談ください。月間4,000件、年間5万件の相談実績をもとに、一人ひとりの状況に応じた解決方法をご提案いたします。まずはお気軽にお問い合わせください。
【ご相談専用フリーダイヤル】
0120-657-001(9:00-21:00土日祝も受付中)
このページの監修弁護士

弁護士
久松亮一(弁護士法人ライズ綜合法律事務所)
東京大学法学部、及び法政大学法科大学院卒。
2012年弁護士登録。
弁護士歴10年以上の知見を活かし、法律の専門家として、債務整理・慰謝料請求・立ち退き問題など、同事務所が取り扱う幅広い法律問題に従事している。