債務整理
2026/08/17
個人再生は何年で消える?信用情報の回復の期間はどのくらいかかる?

借金の返済が難しくなった場合、個人再生を利用すれば、裁判所の認可を得て借金を大幅に減額できる可能性があります。一方、手続き後は信用情報に不利益な情報が一定期間残るため、クレジットカードやローンを利用しにくくなる点に注意が必要です。
カードやローンを使えない状態が何年続くのか分からなければ、手続き後の生活に不安を感じる方も多いでしょう。住宅や自動車の購入を予定している場合は、いつから再び審査を受けやすくなるのかも気になるところです。
本記事では、個人再生後に信用情報への影響が残る期間や、生活上の主な制限について解説します。信用情報の登録状況を確認する方法や、個人再生の手続きにかかる期間も紹介するため、今後の生活設計を考える際の参考にしてください。
【この記事で分かること】
- 個人再生後に信用情報への影響が残る期間と、信用情報機関ごとの登録期間
- ブラックリスト登録中に受けるクレジットカードやローン、スマホ分割払いへの影響
- 信用情報の確認方法や、個人再生の手続きにかかる期間と流れ
個人再生後のブラックリストへの登録は何年で消える?
個人再生をすると、対象となった契約の支払状況や契約終了などの情報が信用情報機関に登録されます。一般に「ブラックリストに載る」と表現されますが、実際にそのような名簿があるわけではありません。延滞や債務整理に関連する情報が記録され、新たな契約の審査で不利になっている状態を指す通称です。
信用情報への影響が残る期間は、一般に5~7年程度が目安です。ただし、信用情報機関ごとに登録する情報や起算点が異なるため、全ての情報が同じ日に消えるわけではありません。
|
信用情報機関 |
主な加盟会社 |
個人再生に関連する情報の主な登録期間 |
|
CIC |
クレジットカード会社、信販会社など |
契約期間中および契約終了後5年以内 |
|
JICC |
消費者金融、クレジットカード会社など |
契約継続中および契約終了後5年以内 |
|
KSC |
銀行、信用金庫、農協など |
取引情報は契約終了日または完済日から5年以内、官報情報は個人再生手続開始決定日から7年以内 |
CICでは、個人再生を申し立てた事実そのものではなく、契約内容や支払状況、契約終了などに関する情報が保有されます。JICCについても、契約継続中および契約終了後5年以内が主な登録期間です。
※参考:CIC.「自己破産の登録は何年間ですか?」.
https://www.cic.co.jp/faq/detail/cre/cre01/002585.html ,(参照2026-08-15).
KSCでは、ローンなどの取引情報に加え、民事再生手続開始決定に関する官報情報が登録されます。官報情報の保有期間は、手続開始決定日から7年を超えない期間です。
そのため「個人再生を申し立ててから5年後に、全ての情報が一斉に消える」とは限りません。契約終了や完済を起点に保有期間を数える情報もあるため、実際の削除時期は契約状況によって異なるでしょう。
定められた保有期間が過ぎると、信用情報は原則として削除されます。ただし、その後にクレジットカードやローンの審査へ必ず通るわけではありません。金融機関は信用情報だけではなく、現在の収入や勤務状況、借入額なども踏まえて判断します。
ブラックリスト解除できる?消す方法や削除されたかを確認するには?
ブラックリストへの登録による影響
信用情報に不利益な情報が残っている間は、信用力を前提とする契約の審査に通りにくくなります。ここでは、個人再生後に生じやすい主な影響を解説します。
クレジットカードの新規作成や更新が難しくなる
個人再生後にクレジットカードへ申し込んでも、審査で落とされる可能性が高くなります。カード会社は申込者の支払能力を確認する際、信用情報機関へ登録内容を照会するためです。
個人再生の対象となったカードは、通常、利用停止や解約となります。利用残高がなく、債権者として扱われなかった別会社のカードも、更新審査や途上与信によって使えなくなるかもしれません。
カードが使えない期間は、デビットカードやプリペイドカード、現金などで代用できます。家族が本会員となる家族カードも選択肢ですが、発行できるかどうかは本会員の契約状況やカード会社の条件によります。
デビットカードやプリペイドカードは、原則として借り入れを伴いません。そのため、信用情報に不利益な情報が残っていても利用できる可能性があります。
各種ローンの審査に通りにくくなる
登録期間中は、住宅ローンや自動車ローン、教育ローン、カードローンなどの審査にも通りにくくなります。個人再生に関連する情報から、過去に契約通りの返済が難しくなったと判断されるためです。
特に住宅ローンは借入額が大きく、返済期間も長期にわたります。事故情報が残っている間に新たな契約を結ぶのは、一般に難しいでしょう。
個人再生をした本人の情報が、家族の信用情報へ登録されることはありません。そのため、家族本人に安定した収入や返済能力があれば、家族名義のローンに通る可能性はあります。
ただし、本人が連帯保証人や連帯債務者になる場合は、その本人についても審査が行われます。登録期間中は保証人として認められにくいため、契約方法には注意が必要です。
スマホ端末の分割払いを利用しにくくなる
スマートフォンや携帯電話の端末代金を分割で支払う契約にも審査があります。端末の分割購入は割賦契約に当たり、携帯電話会社などが信用情報を確認する場合があるからです。
信用情報に不利益な情報が残っていると、端末代金の分割払いを断られる可能性があります。その場合は、一括払いで購入する、安価な機種や中古端末を選ぶ、現在の端末を使い続けるといった方法が考えられるでしょう。
端末の分割購入と通信回線の契約は別のものです。個人再生に関する情報があるだけなら、通信回線そのものは契約できる可能性があります。
ただし、携帯電話料金を滞納している場合や、過去の不払い情報が携帯電話会社間で共有されている場合は、回線契約を断られることもあります。信用情報とは別に、通信料金の支払状況にも注意が必要です。
毎月の返済が
不安になってきた方へ
いまは「どう対処すればよいか分からない」
という状況でもご相談いただけます。
ご家族や職場に知られずに解決する方法も
ご提案可能です
- 相談料は何度でも0円
- 分割払い対応
- 最短で即日取り立てストップ
信用情報が回復したかを確認する方法
一定期間が経過しても、信用情報が削除されたことを金融機関から通知されるわけではありません。登録状況を確認したい場合は、各信用情報機関へ本人開示を申し込みます。
CICでは、契約内容や支払状況、残高、申込情報などを確認できます。JICCもスマートフォンや郵送による開示に対応しており、KSCでは銀行との取引情報や官報情報の確認が可能です。
開示報告書を受け取ったら、契約が終了した状態になっているか、残高が正しく反映されているか、延滞や保証履行などの情報が残っていないかを確認します。CICでは返済状況欄の「異動」も確認項目の一つですが、表示方法や項目名は機関によって異なります。
複数の業態の金融機関と取引していた場合は、必要に応じて3機関全てへ開示請求を行うと、登録状況を広く把握できるでしょう。誤った情報が登録されていると考えられるときは、情報を登録した金融機関へ訂正を申し出ます。
なお、事実に基づく正しい情報は、本人の希望だけで削除できません。保有期間が過ぎるのを待つ必要があります。
信用情報が回復した後の注意点
信用情報機関から不利益な情報が消えても、審査に必ず通るとは限りません。金融機関が独自に保有する情報や、直近の申込履歴が影響する場合があるためです。ここでは、回復後に注意したい点を説明します。
社内ブラックの影響は残る場合がある
信用情報機関から情報が消えた後も、個人再生の対象とした金融機関では審査に通りにくい場合があります。金融機関やカード会社が、過去の取引状況を自社内に保管していることがあるためです。
このような状態は、一般に「社内ブラック」と呼ばれます。ただし、法律上の用語ではなく、保有期間や審査への影響も公表されていません。信用情報機関の登録とは異なり、一定期間が過ぎれば必ず消えるとも限らないでしょう。
同じグループに属する金融機関やカード会社の審査に影響する可能性もあります。新たな契約を申し込む際は、これまで取引のなかった金融機関を選ぶ方法が考えられますが、それだけで審査通過が保証されるわけではありません。
短期間に複数のローンなどに申し込まない
信用情報が回復した直後でも、短期間に複数のクレジットカードやローンへ申し込むのは避けたほうがよいでしょう。申込みに伴う照会履歴も、一定期間は信用情報へ記録されます。
申込履歴が集中していると、資金繰りに困っている、複数社から借り入れようとしていると判断されるかもしれません。この状態は、一般に「申込みブラック」と呼ばれます。
ただし、何社以上へ申し込むと審査に落ちるといった共通基準は公表されていません。利用目的を明確にし、必要なカードやローンに申込先を絞ることが大切です。
一度審査に落ちた場合も、すぐに別の会社へ申し込み続けるのは適切ではありません。原因を確認し、収入や家計の状況を整えてから次の申込みを検討するとよいでしょう。
個人再生の手続きにかかる期間と流れ
個人再生は、弁護士への依頼から再生計画の認可決定が確定するまで、一般に6カ月~1年程度かかります。必要書類の準備状況や債権者数、裁判所の運用によって期間は前後するでしょう。ここでは、手続きの流れを6段階に分けて解説します。
1.弁護士への相談・依頼
まずは弁護士などの専門家へ相談し、借金の総額や収入、財産、家計の状況を伝えます。個人再生を利用できる見込みがあるか、他の債務整理が適していないかを確認する段階です。
個人再生を利用するには、将来にわたって継続的または反復的な収入を得る見込みが必要です。また住宅ローンなどを除いた無担保債務の総額が5,000万円以下でなければなりません。
個人再生が適していると判断した場合は、弁護士と委任契約を結びます。その後、貸金業者などへ受任通知が送付され、正当な理由のない本人への直接取り立ては停止されます。
ただし、銀行口座からの自動引き落としまで直ちに止まるとは限りません。支払方法については、依頼した弁護士の指示に従う必要があるでしょう。
2.裁判所への申し立て準備
依頼後は、裁判所へ提出する申立書や資料を準備します。個人再生では、借金だけではなく、収入・支出・財産の状況も詳しく明らかにしなければなりません。
主な書類は、申立書、債権者一覧表、財産目録、家計収支表、給与明細書、預貯金通帳の写しなどです。不動産や自動車を所有している場合は登記事項証明書や査定資料、個人事業主なら確定申告書や事業収支の資料も求められます。
申し立て準備には、一般に1カ月~数カ月程度が必要です。債権者から取引履歴を取り寄せ、正確な借金額を確認する期間も含まれます。
書類の不足や記載の矛盾があると、申し立て後に補正を求められます。必要資料を早めにそろえることが、手続きの遅延を防ぐポイントです。
3.裁判所による再生手続開始決定
必要書類がそろったら、住所地を管轄する地方裁判所へ個人再生を申し立てます。裁判所は提出内容を確認し、手続きを開始する要件を満たしているか審査します。
裁判所によっては、申立人の財産や収入を調査する個人再生委員が選任されることもあります。個人再生委員との面談では、借金が増えた経緯や家計の状況、今後の返済見込みなどを確認されるでしょう。
一部の裁判所では、返済能力を確かめる履行テストも行われます。裁判所が開始要件を満たすと判断すれば、再生手続開始決定が出されます。
申し立てから開始決定までは、1カ月程度が一つの目安です。ただし、裁判所の運用や事案の内容によって異なります。
4.債権額の調査・確定
再生手続開始決定が出ると、裁判所から各債権者へ開始決定の通知や債権届出書が送付されます。債権者は、指定された期限までに元金や利息、遅延損害金などを含む債権額を届け出ます。
申立人側は、届け出られた金額と債権者一覧表を照合します。内容が異なる場合は、弁護士と確認した上で、必要に応じて異議を述べなければなりません。
この段階では、保証会社による代位弁済や申し立て後に加算された利息なども確認します。債権額が確定しなければ、減額後の返済総額や各債権者への返済額を算定できないためです。
債権額の調査と確定には、開始決定から1~2カ月程度かかるのが一般的です。金額に争いがある場合は、さらに長引く可能性があります。
5.再生計画案の提出・認可決定
債権額が確定したら、減額後の借金をどのように返済するかを定めた再生計画案を作成します。返済総額や期間、支払開始時期、各債権者への返済方法などを記載し、裁判所が指定した期限までに提出します。
小規模個人再生では、再生計画案について債権者による書面決議が行われるのが原則です。不同意者が頭数の半数以上となる場合、または不同意者の議決権額が総額の2分の1を超える場合は、計画案が否決されます。
給与所得者等再生では債権者による決議は行われません。債権者の意見を聴いた上で、裁判所が返済能力や計画の実現可能性を判断します。
裁判所は、返済額が法律上の基準を満たしているか、計画通りに支払える見込みがあるかを審査します。問題がなければ認可決定が出され、官報公告や不服申立期間を経て確定します。
6.再生計画に沿って返済を開始する
認可決定が確定したら、再生計画で定めた時期から返済を始めます。返済開始日や支払間隔は計画によって異なり、必ずしも確定した翌月から毎月支払うとは限りません。
返済期間は原則3年です。ただし、特別な事情が認められる場合は、当初から最長5年の再生計画が認められることがあります。
返済方法は、本人が各債権者へ直接振り込む方法の他、弁護士事務所を通じて支払う方法もあります。計画通りに返済を終えると、減額された残りの債務は免除されます。
一方、長期間にわたって返済を滞納すると、債権者の申し立てにより再生計画が取り消される可能性があります。病気や失業などで支払いが難しくなった場合は、早めに弁護士へ相談することが大切です。
毎月の返済が
不安になってきた方へ
いまは「どう対処すればよいか分からない」
という状況でもご相談いただけます。
ご家族や職場に知られずに解決する方法も
ご提案可能です
- 相談料は何度でも0円
- 分割払い対応
- 最短で即日取り立てストップ
個人再生の手続きをスムーズに進めるためのポイント
個人再生にかかる期間は、申立人の対応によって長引くことがあります。手続きを停滞させないためには、積立てや書類提出を着実に進めることが重要です。ここでは、特に意識したい3つのポイントを解説します。
履行テストを滞納なく完遂する
裁判所によっては、再生計画に沿って返済できるかを確認する履行テストが実施されます。履行可能性テストや積立トレーニングとも呼ばれ、指定口座へ一定額を毎月振り込む仕組みです。
入金の遅れや不足が繰り返されると、返済能力に疑問を持たれる恐れがあります。給与を受け取った段階で積立額を別口座へ移すなど、生活費と分けて管理するとよいでしょう。
実施の有無や期間、入金方法は裁判所によって異なります。依頼した弁護士から説明を受け、指定された方法に従う必要があります。
依頼した弁護士とこまめに連絡を取る
個人再生では、申し立ての準備から認可決定まで、弁護士との継続的なやり取りが欠かせません。裁判所から追加資料の提出や説明を求められた場合も、期限内に対応する必要があります。
弁護士からの連絡に返答しない状態が続くと、書類作成や裁判所への回答が進みません。住所や勤務先、収入、家族構成などに変化があった場合も、早めに共有することが大切です。
特に転職や退職によって収入が変わると、再生計画の履行可能性を見直す必要が生じます。不明点を放置せず、速やかに確認することで認識の食い違いも防げるでしょう。
借金や財産について漏れなく申告する
申し立ての際は、借金や財産、収入に関する情報を正確に申告しなければなりません。金融機関からの借り入れだけではなく、親族・知人から借りたお金や滞納している税金なども弁護士へ伝えます。
財産についても、預貯金、不動産、自動車だけではありません。保険の解約返戻金、退職金の見込額、有価証券なども財産評価の対象になる可能性があります。
借金や財産を意図的に隠すと、資料の作り直しによって手続きが遅れるだけではなく、認可判断にも悪影響を及ぼしかねません。本人にとっては申告不要と思えるものでも、自分だけで判断せず弁護士へ共有するとよいでしょう。
まとめ
個人再生後に信用情報への影響が残る期間は、一般に5~7年程度が目安です。ただし、信用情報機関や登録される情報、契約終了の時期によって削除時期は異なります。
登録期間中は、クレジットカードや各種ローン、スマートフォン端末の分割払いを利用しにくくなります。一定期間が経過した後は、各信用情報機関へ開示請求を行うことで、現在の登録状況を確認できます。
個人再生の手続きには、一般に6カ月~1年程度かかります。認可後の返済期間は原則3年であり、特別な事情があれば最長5年です。
手続きを円滑に進めるには、履行テストを滞りなく行い、弁護士との連絡や必要書類の提出にも速やかに対応する必要があります。借金や財産を漏れなく申告することも欠かせません。
個人再生を利用できるか、生活にどのような影響が生じるかは、借金や収入、財産の状況によって異なります。判断が難しい場合は弁護士への相談もご検討ください。
ライズ綜合法律事務所は、月間4,000件、年間5万件の相談実績があり、電話・メール・LINEからお問い合わせを受け付けています。返済を続けることが難しい場合は、早めにご相談ください。
ご相談専用フリーダイヤル
0120-657-001(9:00-21:00土日祝も受付中)
このページの監修弁護士

弁護士
久松亮一(弁護士法人ライズ綜合法律事務所)
東京大学法学部、及び法政大学法科大学院卒。
2012年弁護士登録。
弁護士歴10年以上の知見を活かし、法律の専門家として、債務整理・慰謝料請求・立ち退き問題など、同事務所が取り扱う幅広い法律問題に従事している。