債務整理
2026/08/14
自己破産後にクレジットカードは5年以内に作れる?審査のポイントを解説

借金の返済に悩み、自己破産を検討している方の中には、クレジットカードがどうなるのか不安に感じている方もいるかもしれません。特にこれまでカードを日常的に使ってきた場合、今後の生活にどのような影響が出るのか気になるところです。
自己破産をすると、クレジットカードは原則として使えなくなります。しかし、これは一定期間の制約であり、代替手段や再取得の方法も存在します。本記事では、カードが使えなくなる仕組みや期間、代わりとなる支払い方法、再発行の可能性まで分かりやすく解説します。自己破産後のクレジットカードの取り扱いについて疑問を抱いている方は、ぜひ参考にしてください。
【この記事で分かること】
- 自己破産後にクレジットカードが利用できなくなる理由と影響
- 自己破産後にクレジットカードの新規発行が難しいとされる期間の目安
- デビットカードやプリペイドカードなど代替手段の具体例
自己破産するとクレジットカードはどうなる?
自己破産を行うと、クレジットカードは原則として利用できなくなります。これは、信用情報機関に事故情報が登録されることや、カード会社の会員規約に基づく対応によるものです。
一部のカードだけを残せるのではないかと考える方もいますが、実務上はそのような対応は難しいケースが一般的です。ここでは、カードが使えなくなる具体的な仕組みについて見ていきましょう。
保有しているカードは解約になる
自己破産の手続きを弁護士に依頼すると、債権者に対して受任通知が送付されます。この通知を受けたカード会社は、契約内容に基づきカードの利用停止や解約手続きを進めるのが一般的です。
また信用情報機関に事故情報が登録されることで、他社のカード会社にも情報が共有されます。その結果、破産手続きの対象にしていないカードであっても、原則として利用はできなくなります。
さらに、本人名義のカードだけではなく、付帯しているETCカードや家族カードも連動して停止される点には注意が必要です。特定のカードのみを残すといった対応は難しく、全体的に利用できなくなると理解しておく必要があります。
ポイントやマイルも基本的に失効する
クレジットカードが解約されると、それまでに貯めていたポイントやマイルも基本的には失効します。これはカード会社の規約により、会員資格の喪失と同時に特典も無効になるためです。
そのため、カードが停止される前にポイントを利用しておくことが重要になります。ただし、短期間で不自然に高額な利用を行うと、資金調達目的と疑われる可能性があります。
安全に活用するためには、日常的な買い物や通常のポイント交換の範囲内で使い切ることが望ましいでしょう。事前に計画的に消化しておくことで、無駄にせず活用できます。
自己破産後にクレジットカードの新規発行はできる?
自己破産をすると、信用情報機関に事故情報が登録されます。この情報がいわゆる「ブラックリスト」と呼ばれる状態であり、カード会社の審査に大きな影響を与えます。
一般的には、免責許可決定から5〜7年程度は新規発行が難しいとされています。この期間中は、カード会社が審査で事故情報を確認できるため、申し込みをしても通過は難しい状況が続きます。
一方で、登録期間が経過し事故情報が削除されれば、再びクレジットカードを申し込むことは可能です。ただし、審査は過去の状況も踏まえて行われるため、必ずしも通過できるとは限りません。
また信用情報機関には主に以下のようなものがあります。
- CIC(主にクレジットカード会社などが加盟)
- JICC(主に消費者金融などが加盟)
- KSC(主に銀行などが加盟)
これらの機関に登録された情報が審査に影響します。
再取得を目指す場合は、安定した収入を維持し、延滞を起こさないなど信用を積み重ねることが重要です。またデビットカードやプリペイドカードなどの代替手段を活用しながら、無理のない生活設計を行うことが現実的な対応といえるでしょう。
毎月の返済が
不安になってきた方へ
いまは「どう対処すればよいか分からない」
という状況でもご相談いただけます。
ご家族や職場に知られずに解決する方法も
ご提案可能です
- 相談料は何度でも0円
- 分割払い対応
- 最短で即日取り立てストップ
自己破産前後のクレジットカード利用に関する注意点
自己破産の手続き前後では、クレジットカードの利用方法に細心の注意が必要です。不適切な使い方をしてしまうと、免責に影響する可能性があります。
特に「知らずに使ってしまった」というケースでも問題視されることがあるため、事前にリスクを理解しておくことが重要です。ここでは、具体的な注意点について見ていきましょう。
カードの現金化をしない
クレジットカードの現金化とは、カードで商品を購入し、それを転売することで現金を得る行為を指します。一見すると資金繰りの手段として有効に見えるかもしれませんが、自己破産においては大きなリスクを伴います。
このような行為は、本来の商品購入目的ではなく資金調達を目的とした利用とみなされる可能性があります。その結果、免責不許可事由に該当すると判断されることがあるのです。
またカード利用履歴や購入内容は調査されるため、不自然な取引は把握されやすい傾向があります。一時的に現金が必要な状況であっても、カード現金化に手を出すことは避けるべきです。
免責が認められなくなる可能性もあるため、自己破産を検討している段階では特に慎重な行動が求められます。
手続き直前はカードを利用しないようにする
自己破産の手続き直前にクレジットカードを利用すると、返済意思がない状態での借り入れと判断される可能性があります。これは、免責不許可事由や詐欺的行為とみなされるリスクがあります。
たとえ少額であっても、自己破産を決めた後にカードを使用するのは避けた方がよいでしょう。金額の大小に関わらず、その意図が問題視されることがあるためです。
公共料金などの引き落とし設定を変更しておく
クレジットカードが解約されると、公共料金や携帯電話料金などの支払いが滞る可能性があります。これにより、ライフラインが停止するリスクもあるため注意が必要です。
特に影響を受けやすい支払いは以下の通りです。
- 電気・ガス・水道などの公共料金
- 携帯電話・インターネット料金
- サブスクリプションサービス
これらの支払いは、事前に口座振替やコンビニ払いへ変更しておく必要があります。変更手続きには1〜2カ月程度かかる場合もあるため、早めに対応することが重要です。
支払い方法を適切に見直しておくことで、生活への影響を最小限に抑えることができます。
クレジットカードの代わりとなる決済手段
自己破産後はクレジットカードが使えない期間が続きますが、代わりとなる決済手段は複数存在します。現金のみの生活になるわけではありません。
これらの手段を活用すれば、キャッシュレス決済を継続しながら生活することも可能です。ここでは、代表的な方法について見ていきましょう。
デビットカード
デビットカードは、利用と同時に銀行口座から代金が引き落とされる仕組みです。そのため、クレジットカードのような与信審査は不要であり、自己破産後でも発行できます。
国際ブランドが付帯しているタイプであれば、店舗での支払いやネットショッピングでも利用できます。日常生活の多くの場面で代替手段として活用できるでしょう。
また利用できる金額は口座残高の範囲内に限られるため、使い過ぎを防げる点も特徴です。計画的に支出を管理したい方には適した方法といえます。
ただし、一部のサービスでは利用できない場合もあるため、事前に確認しておくことが重要です。
プリペイドカード
プリペイドカードは、あらかじめ現金をチャージして利用する前払い方式のカードです。審査が不要なため、誰でも利用できる点が特徴です。
交通系ICカードや流通系カードのほか、国際ブランド付きのプリペイドカードであれば、ネット通販や海外でも利用できる場合があります。
またチャージした金額以上は使えないため、家計管理がしやすいというメリットがあります。予算内で支出をコントロールしやすく、無理のない生活を維持できます。
QRコード決済
QRコード決済は、スマートフォンのアプリを使って支払いを行う方法です。銀行口座と連携したり、現金をチャージしたりすることで利用できます。
口座引き落としや現金チャージでの利用なら信用情報の審査が行われないため、自己破産後でも問題なく利用を開始できます。日常の買い物においても、手軽にキャッシュレス決済を行えるでしょう。
またポイント還元やキャンペーンが用意されていることも多く、上手に活用すれば支出の負担を軽減できる可能性があります。
ただし、チャージ残高の管理を怠ると使い過ぎにつながるため、利用状況を定期的に確認することが大切です。
家族カード
家族カードは、本会員である家族のクレジットカードに付帯する形で発行されるカードです。審査は本会員の信用情報を基に行われるため、自己破産後の本人でも利用できる場合があります。
ただし、利用した金額は本会員に請求されるため、家族間でのルール設定が欠かせません。無計画に使用するとトラブルの原因になる可能性があります。
またカード会社の判断や家族の状況によっては発行されないケースもあります。利用を検討する際は、事前に条件を確認することが重要です。
家族の協力を得られる場合に限り、有効な選択肢の一つとして考えられるでしょう。
自己破産後にクレジットカードの審査を通過するためのポイント
自己破産後にクレジットカードを再び持ちたいと考える場合、審査のハードルは高くなります。信用情報が回復した後であっても、対策を取らなければ通過は難しいといえるでしょう。
ここでは、審査を通過するためのポイントを整理していきます。
安定した収入と勤続年数を積み上げる
クレジットカードの審査では、現在の返済能力が重要視されます。そのために確認されるのが、安定した収入と勤続年数です。継続的に収入を得ていることは、返済能力の裏付けとなるため、審査の前提条件といえます。
一般的には、以下のような傾向があります。
- 正社員は安定性が評価されやすい
- 契約社員やアルバイトでも勤続年数が長ければ評価される
- 転職直後は勤続年数が短く不利になる可能性がある
このように、同じ収入でも継続性が重視される点が特徴です。一つの勤務先で実績を積み上げることが、審査通過に向けた現実的な対策となります。
信用情報の開示請求をする
クレジットカードに申し込む前には、自身の信用情報を確認しておくことが重要です。5~7年が経過していても、必ずしも自動的に事故情報が削除されているとは限りません。
信用情報機関には主に以下の3つがあります。
- CIC
- JICC
- KSC
それぞれに登録された情報は異なるため、全ての機関に対して開示請求を行う必要があります。事故情報が残っている状態で申し込むと、審査に通りにくくなるため注意が必要です。
また登録期間の起算点はケースによって異なるため、正確なタイミングが分かりにくいこともあります。万が一誤った情報が残っている場合は、訂正を依頼することも検討しましょう。
破産対象にしたカード会社を避ける
信用情報機関の事故情報が削除された後でも、過去に迷惑をかけたカード会社では審査に通りにくい傾向があります。これは、いわゆる社内ブラックと呼ばれる状態です。
カード会社は独自に顧客情報を管理しているため、過去の取引履歴が残っている場合があります。その結果、同じ会社やグループ会社への申し込みは不利になる可能性があります。
そのため、申し込み先を慎重に選ぶことが重要です。過去の影響を考慮した判断が求められます。
キャッシング枠を設定しない
クレジットカードの申し込み時にキャッシング枠を設定すると、審査のハードルが上がる傾向があります。これは、貸金業法に基づく審査が追加されるためです。
キャッシング機能は現金の借り入れにあたるため、返済能力の確認がより厳しく行われます。その結果、審査全体の難易度が高くなる可能性があります。
そのため、申し込みの際には、キャッシング枠を0円にするか、希望しないように設定することが現実的です。
ショッピング機能のみを利用する意思を示すことで、審査に通りやすくなる可能性があります。シンプルな条件で申し込むことがポイントです。
一度に複数社へ申し込まない
短期間で複数のクレジットカード会社に申し込むと、その履歴が信用情報に記録されます。この状態は、一般的に申し込みブラックと呼ばれています。
申し込み履歴が多いと、資金繰りに困っていると判断されやすくなります。その結果、審査に通りにくくなる可能性があるのです。
特に注意したいポイントは以下の通りです。
- 申し込み履歴は約6カ月間残る
- 短期間の多重申し込みは不利に働く
- 本命の1社に絞ることが重要
このように、申し込みのタイミングと回数は慎重に判断する必要があります。無駄な不利を避けるためにも、計画的に行動しましょう。
毎月の返済が
不安になってきた方へ
いまは「どう対処すればよいか分からない」
という状況でもご相談いただけます。
ご家族や職場に知られずに解決する方法も
ご提案可能です
- 相談料は何度でも0円
- 分割払い対応
- 最短で即日取り立てストップ
借金問題を解決する自己破産以外の方法
借金問題の解決手段は、自己破産だけではありません。状況によっては、他の手続きを選択することで生活への影響を抑えながら整理できる場合もあります。
それぞれの方法にはメリットと注意点があり、適した手続きは人によって異なります。ここでは、自己破産以外の代表的な方法について見ていきましょう。
個人再生
個人再生は、裁判所に申し立てを行い、借金を大幅に減額してもらう手続きです。減額後の借金は、原則として3年で分割返済していく仕組みとなっています。
減額幅はケースによって異なりますが、一般的には5分の1から10分の1程度まで圧縮される可能性があります。大きな特徴として、住宅ローン特則を利用することで、自宅を維持したまま他の借金を整理できる点が挙げられます。
自己破産とは異なり、財産を手放さずに済む可能性があるため、持ち家を守りたい方にとっては有力な選択肢です。ただし、継続的な安定収入が必要となるため、返済能力が求められます。
任意整理
任意整理は、裁判所を通さずに弁護士などが債権者と直接交渉し、返済条件の見直しを行う方法です。主に将来利息のカットや返済期間の延長を目指します。
一般的には、3〜5年程度の分割返済に再設定されるケースが多く、毎月の負担を軽減できる可能性があります。また整理する借金を選べる点も特徴です。
例えば、車のローンや保証人が付いている借金を対象外にすることで、生活への影響を抑えることができます。ただし、元本は減らないため、一定の返済能力が必要です。
公的支援制度
借金の返済が難しく生活に支障が出ている場合は、公的支援制度の利用も検討できます。代表的なものが生活保護と法テラスの支援制度です。
生活保護は、最低限度の生活を保障する制度であり、条件を満たせば受給しながら生活再建を図ることができます。自己破産の手続きを進める際にも、生活基盤を維持する手段となります。
また法テラスの民事法律扶助制度を利用すれば、弁護士費用の立替えや分割払いといった支援を受けられる場合があります。
ただし、いずれも利用には収入や資産などの条件があります。早い段階で相談することで、適切な支援を受けられる可能性が高まります。
おまとめローン
おまとめローンは、複数の借入を一本化することで返済負担を軽減する金融商品です。金利が下がることで、毎月の返済額が減る可能性があります。
また借入先が一つにまとまるため、返済管理がしやすくなる点もメリットです。債務整理とは異なり、信用情報に事故情報が登録されない点も特徴です。
ただし、元本自体が減るわけではないため、返済総額が大きく変わらない場合もあります。さらに、審査は厳しく、信用状態が一定以上でなければ利用できません。
返済期間が延びることで総支払額が増える可能性もあるため、慎重に検討する必要があります。
まとめ
自己破産をするとクレジットカードは原則利用できなくなり、再発行までには一定期間が必要となります。ただし、デビットカードやプリペイドカードなどの代替手段を活用することで、日常生活への影響はある程度抑えることができます。
また自己破産以外にも個人再生や任意整理などの選択肢があり、状況に応じて適切な方法を選ぶことが重要です。どの手続きを選ぶかによって、生活への影響や将来の見通しは大きく変わります。
借金問題は一人で抱え込むほど解決が難しくなります。早い段階で専門家に相談することで、現状に合った方法を見つけやすくなるでしょう。
ライズ綜合法律事務所では、月間4,000件、年間5万件の相談実績があり、電話・メール・LINEでの相談に対応しています。相談料は無料のため、まずはお気軽にお問い合わせください。
【ご相談専用フリーダイヤル】
0120-657-001(9:00-21:00土日祝も受付中)
このページの監修弁護士

弁護士
久松亮一(弁護士法人ライズ綜合法律事務所)
東京大学法学部、及び法政大学法科大学院卒。
2012年弁護士登録。
弁護士歴10年以上の知見を活かし、法律の専門家として、債務整理・慰謝料請求・立ち退き問題など、同事務所が取り扱う幅広い法律問題に従事している。