債務整理

2026/09/11

ギャンブルを辞めたいあなたへ。依存症のチェックと辞める方法を解説

ギャンブルを辞めたいあなたへ。依存症のチェックと辞める方法を解説

「もうギャンブルは辞めたいのに、気づけばまたやってしまう」「負けを取り戻そうとしてお金を使い続けてしまう」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。ギャンブルによる借金や生活への影響が大きくなると、自分を責めてしまったり、将来に不安を感じたりすることもあるかもしれません。

しかし、ギャンブルを繰り返してしまう背景には、単なる意思の弱さだけではなく、依存症特有の心理や脳の働きが関係している場合があります。そのため、正しい知識を持ち、適切な方法で対処することが大切です。

ここでは、ギャンブル依存症のセルフチェック方法や、ギャンブルを辞めるための具体的な対策について解説します。現状を整理しながら、生活を立て直すための第一歩を考えていきましょう。

【この記事で分かること】

  • ギャンブルを辞められなくなる原因や依存症の仕組み
  • ギャンブル依存症かどうかを確認するセルフチェック方法
  • ギャンブルを辞めるために実践したい具体的な対策や相談先

ギャンブルを辞めたくても辞められないのはなぜ?

ギャンブルを辞められないのは本人の意志の弱さや性格の問題だけではなく、脳の機能に変化が生じる依存症という病気である可能性があります。ギャンブルをやり続けると、勝ったときの高揚感や快感により脳内でドーパミンなどの物質が分泌され、次第に快感を求め続けるように脳の回路が変化します。特に時々勝つという体験が行動への執着を強め、冷静な判断を奪うため、自分の意志だけでは欲求をコントロールできなくなるのです。

例えば、仕事中も「昨日の負けを今日なら取り返せる」と考え、昼休憩に店へ入ってしまうようであれば、脳が報酬を渇望している状態といえるでしょう。こうなってしまうと自力での克服はほとんど困難なため、脳の病気だと認め対処法を学ぶことが大切です。

ギャンブル依存症のセルフチェック方法

自分がギャンブル依存症の傾向にあるかを確認するには、専門機関などが作成したセルフチェックを活用する方法があります。客観的に状況を把握することで、問題の深刻さに気づき、早めに相談や治療につなげるきっかけになります。

ここでは、代表的なセルフチェック方法を2つ紹介します。

LOSTテスト

LOSTテストとは、日本で作成された簡易的なスクリーニングテストです。4つの質問で構成されており、2項目以上に当てはまる場合は、ギャンブル依存症の可能性が高いとされています。

主なチェック項目は以下の通りです。

  • 予算や時間を決めない。決めても守れない(Limitless)
  • 勝ったお金を再びギャンブルに使おうとする(Once again)
  • ギャンブルをしたことを周囲に隠す(Secret)
  • 負けた分をすぐ取り返したくなる(Take money back)

例えば「今日は1万円だけ」と決めていたにもかかわらず、負け始めると追加でお金を下ろしてしまう場合はLimitlessの項目に該当します。

こうした行動が繰り返されている場合は、ギャンブルへの依存が進行している可能性があります。まずは過去の行動を振り返りながらチェックしてみることが大切です。

SOGSテスト

SOGSテストは、世界的に広く活用されているギャンブル依存症の評価テストです。ギャンブルによる借金や、周囲への隠し事などについて複数の質問に回答し、その合計点で依存傾向を確認します。一般的には、合計5点以上でギャンブル障害の疑いがあると判断されます。

例えば、以下のような内容が質問されます。

  • ギャンブルのために借金をしたことがあるか
  • 家族や周囲にギャンブルを隠したことがあるか
  • 負けを取り戻すために再びギャンブルをしたことがあるか

特に、クレジットカードのキャッシングや消費者金融の利用など、ギャンブル資金を借金で補っている場合は注意が必要です。

「自分にも問題があるかもしれない」と感じた時点で、すでに重要なサインが出ている可能性があります。セルフチェックはあくまで目安ですが、早めに専門機関へ相談するきっかけとして活用しましょう。

※参考:認定特定非営利活動法人 ASK.「ギャンブル依存のスクリーニング」.https://www.ask.or.jp/article/679 ,(参照2026-05-11).

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ギャンブルを辞めるための方法

ギャンブルを辞めるためには、意志の力に頼るのではなく、ギャンブルをしにくい環境を作ることが大切です。依存症になると、刺激や習慣によって無意識に行動してしまう場合があります。そのため、衝動が起きても実行できない状態を整えることが、再発防止につながります。

ここでは、今日から実践しやすい具体的な対策を紹介します。

多額の現金やクレジットカードを持ち歩かない

手元に自由に使えるお金があると、衝動的にギャンブルへ向かいやすくなります。そのため、外出時は必要最低限の現金だけを持ち歩き、クレジットカードやキャッシュカードは持たないようにする方法が有効です。

例えば、仕事帰りに寄り道をしてギャンブルをしたいと思っても、財布に数千円しかなく、追加でお金を引き出せない状況であれば、実際にギャンブルをするハードルを上げられます。また近年はスマホ決済も簡単に利用できるため、チャージ上限を設定したり、ギャンブル関連サービスへの登録を削除したりする対策も重要です。

このように「使えるお金を制限する」ことは、衝動的な行動を防ぐための現実的な対策といえるでしょう。

毎月の収支を可視化する

ギャンブルにどれだけお金を使っているかを正確に把握することも重要です。毎月の収入や支出を記録し、ギャンブルによる損失を数字で確認することで、現状を冷静に見つめやすくなります。

例えば、家計簿アプリなどを活用して支出を記録すると「何度か勝った記憶は残っていても、実際には数万円もの損失になっていた」という事実に気づくことがあります。

さらに、借金の残高や利息、返済額なども合わせて整理することで、経済状況を把握しやすくなり、今後の生活設計を考えるきっかけにもなります。

収支を見える化することは、無駄な支出を減らし、生活を立て直す第一歩です。

ギャンブルを連想させる環境から離れる

ギャンブル依存症の回復では、衝動のきっかけになる環境を避けることも大切です。パチンコ店や競馬場などに近づかないだけではなく、ギャンブルを誘う人間関係や情報から距離を置くことも必要になります。

例えば、通勤ルートを変更して店舗の前を通らないようにしたり、スマートフォンから関連アプリやブックマークを削除したりする方法があります。

またSNSの勝敗報告や広告を見ただけでも、再びギャンブルをしたい気持ちが強まることがあります。そのため、関連する情報に触れる機会を減らす工夫も効果的です。

ギャンブルから距離を置きやすい生活環境を整えることで、衝動を抑えやすくなり、回復に向けた行動を継続しやすくなります。

代わりとなる趣味を見つける

ギャンブルを辞めるためには、これまでギャンブルに使っていた時間を別の活動に置き換えることが大切です。楽しみや達成感を得られる趣味を見つけることで、自然とギャンブルから距離を置きやすくなります。

例えば、週末に競馬やパチンコへ行っていた時間を、ランニングや登山などの運動に充てる方法があります。適度な運動は気分転換になるだけではなく、ストレス軽減や精神の安定にもつながります。

また資格取得の勉強や創作活動など、成果が積み重なる趣味もおすすめです。小さな成功体験を重ねることで、お金を使わなくても日々の充実感を得られるようになるかもしれません。

空いた時間を空白のままにせず、新しい楽しみを見つけることで、依存から離れるきっかけになります。

ギャンブルによって失ったものを書き出す

ギャンブルによる影響を客観的に振り返ることも重要です。お金だけではなく、人間関係や時間など失ったものを全て書き出すことで、現実を整理しやすくなります。

例えば、以下のような内容を書き出してみましょう。

  • 生活費や貯金を使い込んでしまった
  • 家族や友人に嘘をついた
  • 借金によって精神的な負担が増えた
  • 仕事や日常生活に支障が出た

衝動的にギャンブルをしたくなった際に、その内容を見返すことで、一時的な快楽の裏にある大きな代償を思い出しやすくなります。

失ったものを振り返ることはつらい作業ですが、同じ失敗を繰り返さないための大切なステップです。

辞めることを周囲に宣言する

ギャンブルを辞める決意を、家族や信頼できる人に伝えることも効果的です。一人で抱え込まずに周囲へ相談することで、孤立を防ぎ、継続的な支えを得やすくなります。

例えば「ギャンブルを辞めたいので協力してほしい」と家族へ伝えることで、お金の管理を手伝ってもらったり、生活習慣を見直したりするきっかけになります。

また自助グループや専門機関へ参加する方法もあります。同じ悩みを持つ人と交流することで「自分だけではない」と感じられ、精神的な支えにつながることもあります。

助けを求めることは弱さではなく、回復に向けた大切な行動です。

貸付自粛制度を活用する

ギャンブル資金を借金で用意してしまう場合は「貸付自粛制度」を活用する方法もあります。これは、自分で申請することで、新たな借入をしにくくする制度です。

制度を利用すると、その情報が信用情報機関に登録され、消費者金融などの審査時に確認されます。そのため、衝動的に借入をしようとしても、契約を制限できるのです。

例えば「負けを取り返したい」と思って消費者金融の無人契約機へ行っても、借入ができなければ、その場で大きな損失を防げるでしょう。

自分だけでコントロールするのが難しいと感じる場合は、このような制度を活用し、物理的に借金をしにくい環境を作ることも有効です。

ギャンブル依存症の専門的な治療方法

ギャンブル依存症は、意志の力だけで改善することが難しい場合があり、専門的な治療や支援が必要になることもあります。医療機関では、心理療法やカウンセリングなどを通じて、ギャンブルへの強い欲求や行動パターンの改善を目指します。

また依存症の背景には、ストレスや精神的な不調が関係しているケースもあるため、専門家のサポートを受けながら回復を目指すことが大切です。

受診するべき診療科

ギャンブル依存症の相談先としては、主に精神科や心療内科があります。これらの医療機関では、医師だけではなく、臨床心理士や精神保健福祉士などが連携しながら支援を行います。

またギャンブル依存症の背景に、うつ病や不安障害、ADHDなどの精神疾患が関係している場合もあります。そのため、専門医による診断を受けることで、依存の原因や適切な治療方法を整理しやすくなります。例えば、衝動性の強さが背景にある場合は、その特性への対応を並行して進めることで、ギャンブルへの欲求が落ち着くケースもあるでしょう。

相談先に迷う場合は、自治体の保健所や精神保健福祉センターへ相談すると、専門機関を紹介してもらえることがあります。

主な治療方法

ギャンブル依存症の治療では、薬だけに頼るのではなく、考え方や行動パターンを見直す心理療法が中心になります。ここでは、代表的な治療方法を紹介します。

認知行動療法

認知行動療法とは、ギャンブルに関する考え方や行動の癖を整理し、より適切な行動へ修正していく治療法です。例えば「次は勝てるはず」「負けを取り返したい」といった衝動に気づき、冷静に受け止められるよう訓練を行います。

またギャンブルをしたくなる状況や感情のパターンを整理し、衝動が起きた際に別の行動を選べるよう練習していきます。自分の思考や行動を客観的に振り返ることで、再発防止につなげていく手法です。

集団療法(グループセラピー)

集団療法は、同じ悩みを持つ人同士が体験を共有しながら回復を目指す治療法です。

他の参加者の話を聞くことで「自分だけが苦しんでいるわけではない」と感じられ、孤立感の軽減につながる場合があります。また再発したときの対処法や、回復のために役立った行動などを共有できる点も特徴です。

同じ問題に向き合う仲間と交流することで、回復への意欲を維持しやすくなります。

内観療法

内観療法とは、自分自身の過去の行動や人間関係を振り返りながら、内省を深める日本発祥の心理療法です。特に、家族や身近な人との関係を見つめ直し「周囲の人にしてもらったこと」「自分が返せたこと」「迷惑をかけてしまったこと」などを整理していきます。

ギャンブルによって傷つけてしまった人との関係や、自分の行動を改めて振り返ることで、回復への意識を高める効果が期待できます。

治療にかかる期間の目安

ギャンブル依存症の回復には個人差がありますが、一般的には長期的な治療が必要になることが多いとされています。

依存症は、一時的に我慢すれば解決するものではなく、長年の思考や行動の習慣が関係しているためです。そのため、状態が落ち着いた後も継続的なサポートを受けたり、再発防止の取り組みを継続したりすることが重要になります。

また「もう大丈夫」と自己判断して治療をやめてしまうと、強いストレスや環境の変化をきっかけに再発する場合もあります。焦って短期間で解決しようとするのではなく、専門家や周囲の支援を受けながら、少しずつ生活を整えていくことが大切です。

ギャンブルを辞めたいときの相談窓口・支援機関

ギャンブル依存症は、一人だけで解決しようとすると、途中で挫折してしまうことも少なくありません。そのため、専門機関や支援団体を活用し、周囲のサポートを受けながら回復を目指すことが大切です。

ここでは、ギャンブル依存症に悩む本人や家族が相談できる窓口・機関を紹介します。

精神保健福祉センター

精神保健福祉センターは、各都道府県や政令指定都市に設置されている公的な相談機関です。精神科医や精神保健福祉士、臨床心理士などの専門スタッフが在籍しており、ギャンブル依存症を含む心の問題について相談できます。

相談は無料で利用できる場合が多く、以下のような支援を受けられます。

  • 専門医療機関の紹介
  • 自助グループの案内
  • 回復プログラムや家族教室の実施

また本人が相談を拒否している場合でも、家族だけで相談できるケースがあります。

NPO・民間支援団体

ギャンブル問題に取り組むNPO法人や民間団体でも、さまざまな支援が行われています。

例えば、電話相談やLINE相談、家族向けのサポート、回復プログラムの提供などを行っている団体があります。公的機関よりも気軽に相談しやすいと感じる人もいるでしょう。

また依存症の影響で生活が不安定になっている場合には、入寮型の回復施設やグループホームを利用できるケースもあります。生活環境を整えながら、依存症からの回復を目指せる点が特徴です。

こうした団体には、元当事者やその家族が関わっている場合も多く、実体験に基づいた具体的な助言を受けられることがあります。

自助グループ

自助グループとは、同じ悩みを抱える当事者同士が集まり、体験を共有しながら支え合う活動です。

代表的な団体としては、ギャンブラーズ・アノニマスやギャマノンなどがあります。匿名で参加できるため、周囲に知られたくない場合でも利用しやすい点が特徴です。定期的に開催されるミーティングでは、自分の経験や悩みを話したり、他の参加者の体験を聞いたりすることができ、より前向きに治療を行っていけるかもしれません。

自助グループは、医療機関での治療と並行して利用されることも多く、ギャンブルをしない生活を継続するための支えとして活用されています。

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いまは「どう対処すればよいか分からない」
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ギャンブルでできた借金への対処法

ギャンブル問題を解決するためには、借金への対応も欠かせません。借金を抱えたままだと「ギャンブルで取り返したい」という考えにつながりやすく、依存を繰り返す原因になることがあります。

そのため、まずは現在の借入状況を整理し、必要に応じて専門家へ相談することが大切です。

借金の総額を正確に把握する

借金問題を解決する第一歩は、現在の借入先や借金総額を正確に確認することです。

消費者金融やカードローン、クレジットカードのキャッシングなど、全ての借入を書き出し、毎月の返済額や利息も整理しましょう。もし借入件数や残高が分からなくなっている場合は、信用情報機関へ情報開示を請求する方法もあります。代表的な信用情報機関には、CICやJICC、KSCがあります。

借金の全体像を把握することで、毎月どの程度返済できるのか、今後どのような対策が必要なのかを整理しやすくなります。例えば、複数の借入先や返済日を一覧にするだけでも、漠然とした不安を具体的な課題として捉えやすくなるでしょう。

債務整理を検討する

収入と支出を見直しても返済が難しい場合は、弁護士や司法書士へ相談し、債務整理をすることも選択肢の一つです。

債務整理には、主に以下のような方法があります。

  • 任意整理
  • 個人再生
  • 自己破産

これらの手続きを利用することで、一部利息のカットや借金の減額、返済免除などが認められる場合があります。

また債務整理を行うと、一定期間は新たな借入やクレジットカードの利用が難しくなります。その結果、ギャンブル資金を借金で用意しにくくなるため、再発防止につながるケースもあります。

ただし、ギャンブルが原因の借金は、自己破産において「免責不許可事由」に該当する可能性がある点には注意が必要です。どの手続きが適しているかは状況によって異なるため、早めに専門家へ相談し、自分に合った方法を検討することが大切です。

まとめ

ギャンブルを辞めたいと思っていても辞められない背景には、依存症による脳の働きの変化や習慣の問題が関係している場合があります。そのため、単に「我慢する」のではなく、現状を正しく把握し、ギャンブルをしにくい環境を整えることが大切です。

またギャンブルによって借金を抱えている場合は「取り返したい」という思いから依存を繰り返してしまうこともあります。生活を立て直すためには、借金問題にも早めに向き合う必要があります。

返済が難しい場合は、弁護士や司法書士などの専門家へ相談し、債務整理を含めた解決方法を検討することも重要です。一人で抱え込まず、適切な支援を受けながら少しずつ生活を整えていきましょう。

弁護士法人ライズ綜合法律事務所では、借金問題に関する相談を受け付けています。相談料は無料で、電話やメール、LINEからお問い合わせいただけます。今後の返済や生活に不安がある方は、早めにご連絡ください。

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このページの監修弁護士

弁護士

久松亮一(弁護士法人ライズ綜合法律事務所)

東京大学法学部、及び法政大学法科大学院卒。
2012年弁護士登録。

弁護士歴10年以上の知見を活かし、法律の専門家として、債務整理・慰謝料請求・立ち退き問題など、同事務所が取り扱う幅広い法律問題に従事している。